5億回再生という偉業
人気カーアクション映画『ワイルド・スピード(以下、ワイスピ)』シリーズの最新作にあたる『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の予告編が2020年1月31日に配信された。
YouTube、Facebook、Twitterで公開された予告編は、なんと公開から24時間で再生数が5億回を突破。シリーズ前作の『ワイルド・スピード ICE BREAK』の再生数、1億3,900万回を大きくうわまわる結果となり、米ユニバーサル・ピクチャーズの作品の中で最も視聴された予告編となった。
主演のドムことドミニク役を務めるヴィン・ディーゼルは、5億回再生を祝い「言葉にならない…みんなに誇りに思ってもらえることを願う。つねに愛を」と自身のインスタグラムでコメント。その後、動画もアップした。
コロナウイルスと闘う人々にエール
ヴィンは動画の中で、今は亡き共演者ポール・ウォーカーによって設立された災害支援の財団「リーチ・アウト・ワールドワイド」の略称である“ROWW”と描かれたTシャツを着用し、予告編を見てくれたファンに感謝。
その後、2020年3月に米国でリリースされるスーパーヒーロー映画『ブラッドショット』と、2015年に公開された『ラスト・ウィッチ・ハンター』の続編について、映画『トリプルX』の新作の撮影が始まることを簡単に報告。
それからヴィンは、現在流行している新型コロナウイルスに話題を移し、その脅威と闘うファンに向けて「強く生きてくれ。俺たちはいつも一緒だ。コロナの影響下にある人のために祈ってる。いつでも一緒だ」と、力強いエールを送った。さらに、最も被害が大きい中国に向けては「中国加油(中国がんばれ)」と中国語でコメントした。
ウイルスで大打撃のハリウッド
中国で猛威を振るっている新型コロナウイルスのせいで、映画産業は大打撃を受けている。
中国では1年で最も興行収入が伸びる1月末の旧正月の時期に感染症が流行したことで、2020年になってからの映画業界の興行収入はほぼゼロの状態に。米Hollywood Reporterによると、大ヒットが見込まれていた映画『ジョジョ・ラビット』や『1917 命をかけた伝令』、『ドクター・ドリトル』の公開も延期になっており、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のプレミアも中止になった。
2019年のハリウッド映画は北米での収益が下がったにもかかわらず、海外での興行収入が史上初めて30億ドル(約3,300億円)を突破したため、全体の収益はアップ。ハリウッドにとって海外マーケットの重要度は増している。そしてそんな海外市場のなかでも中国はシェアが大きいため、中国を中心に流行する新型コロナウイルスが映画業界にどれだけ影響するかを心配する声がハリウッドで広がっている。(フロントロウ編集部)