『X-MEN』から『LOGAN/ローガン』までウルヴァリンを演じたヒュー
※この記事には、映画『LOGAN/ローガン』のネタバレが含まれます。
俳優のヒュー・ジャックマンが、2000年から2017年まで映画『X-MEN』シリーズで演じてきたウルヴァリンことローガン役としての最後の撮影を改めて振り返った。
今年6月に米Varietyの対談企画『Actors on Actors(アクターズ・オン・アクターズ)』で俳優のアン・ハサウェイと対談を行なったヒューは、2017年に公開された映画『LOGAN/ローガン』を撮影した当時を振り返った。
前作『ウルヴァリン: SAMURAI』や映画『グレイテスト・ショーマン』でもヒューと仕事をしたジェームズ・マンゴールドが監督を務めた、自身がウルヴァリンを演じた最後の作品となった同作について、「完結するまでに、いくつものクロスオーバー作品が作られた。長い間、演じていたからね」とした上で、「脚本が書かれる前から、これが(ウルヴァリンを演じる)最後になるって分かっていた」とヒュー。「自分でそう決断したんだ。僕は多くの期待を背負っていたこともあって、すごく役に自分自身を注ぎ込んできたからね」と語った。
ウルヴァリンの最期のシーンについて
本作では、ヒュー演じるウルヴァリンが、ダフネ・キーン演じるウルヴァリンのクローンである“X-23”ことローラのために、自らを犠牲にするウルヴァリンとしての“最期のシーン”が描かれているのだけれど、ヒューはアン・ハサウェイとの対談の中で、このシーンを撮影した当時の裏話も明かしている。
「あのシーンは標高の高い場所で撮影していたんだ。あちこちで雷雨になっているような状況になって、僕らは撮影の中断を余儀なくされたんだ」とヒュー。「それで、監督からこう言われたんだ。『大々的なスタントのシーンは撮影できないけど、最期のシーンを撮影したいんだ』ってね。僕としては、『えっと、今?』って感じだったんだけど、『君とダフネとで、やってもらいたいんだ』って言われてね。『分かった』って僕も言った。彼はそれが僕にとってベストだと思ったんだ」。
ヒューは続けて、ウルヴァリンの最期のシーンの撮影を次のように振り返った。
「それで、セットに行ってそのシーンを撮影したんだ。ダフネは11歳だった。彼女は素晴らしかったよ。ダフネを撮影して、2テイク回した後で、監督がこう言ったんだ。『さあ、始めよう。次のに取り掛かろう』って。僕としては、『本当に? 今は……』っていう感じだったんだけど、『時計を止めてみよう。何も心配しなくていい。これが19年間の最後だからね。30分座っていて』って言ってくれたんだ」
「それから、彼がカメラを回し始めた」とヒュー。「彼は僕に、俳優としてだけでなく、ヒューとして、その瞬間を記憶しておくことを許してくれたんだ。これからも忘れることのない、贅沢な一時だった」と振り返り、長年演じてきたウルヴァリンとしての最後のシーンの感傷に浸る時間をくれるという、ジェームズからの粋な計らいがあったことを明かした。
ヒューはもうウルヴァリンを演じることはないと明言しているものの、監督を務めたジェームズは昨年、ローラを主人公に据えた続編の可能性を諦めていないと明言した。(フロントロウ編集部)