ヴィン・ディーゼルがカイゴとのコラボでEDM界に進出
大ヒットカーアクション映画シリーズ『ワイルド・スピード』(以下『ワイスピ』)で主人公のドミニク・トレットを演じる俳優のヴィン・ディーゼルがシンガーデビューを果たした。
以前から、SNSで歌声を披露するなど、シンガー業に興味がある素振りを見せていたヴィン。彼が記念すべきデビューシングルのリリースにあたり、手を組んだのは、なんと、EDM界を牽引する人気DJの1人で、癒し系EDM・トロピカルハウスの第一人者的存在でもあるカイゴ(Kygo)だった。
巷では、ちょっと”お父さんぽい”と言われるヴィンのシブい歌声と、カイゴが手がけるパラダイス感溢れるトラックが融合した「フィール・ライク・アイ・ドゥー(Feel Like I Do)」がこちら。
ヴィンは念願のシンガーデビューについて、「長い間、みんなに音楽をリリースすると約束してきたよな…みんなに励まされて、安全地帯から踏み出す勇気が持てたよ。俺を信じてくれてありがとう。いつも通り、みんなに誇りに思ってもらえるといいんだが」と「フィール・ライク・アイ・ドゥー」のリリース直前に謙虚にコメント。
シンガーのケリー・クラークソンが司会を務めるトーク番組『The Kelly Clarkson Show(ザ・ケリー・クラークソン・ショー)』で「フィール・ライク・アイ・ドゥー」をお披露した際には、新型コロナウイルスのロックダウン中にレコーディングを行なったことを明かし、「普段なら映画の撮影現場にいるけど、今年はそれは不可能だった。でも(役者とは)別のクリエイティブなアウトレットを持てたこと、みんなに別の方法で俺のハートの中身をシェアできる方法があることは恵まれてる」と語った。
ヴィン&カイゴの「異色の友情」
マッチョ系俳優のヴィンと癒し系DJのカイゴとは、パッと見、異色のようにも感じられる組み合わせだけれど、じつは2人は、数年来の友人。
カイゴは、2017年にフロントロウの独占インタビューに応じた際、ヴィンとの友情について、こんな風に語っていた。
「ヴィンに会う前に、彼がビーチで僕のシングル『ファイアーストーン』を聞いて踊るヴィンのビデオを見たことがあったんだよね。そんなことがあって、グラミーのアフターパーティにヴィンがいて、マネージャーが紹介してくれたんだ」
ヴィンのほうが以前からカイゴのファンで、グラミー賞のアフターパーティーで初対面した2人は、すっかり意気投合し、ヴィンの家へ行って、ピアノを弾いたり歌ったり踊ったりしたという。
カイゴは、その後もヴィンと連絡を取り合っていることを明かしており、2018年にマイアミで行なわれた音楽フェス「ULTRA」にもヴィンが駆けつけたそう。
2017年2月にカイゴがシンガーのセレーナ・ゴメスを迎えた楽曲「イット・エイント・ミー」をリリースした際には、独自に自分の歌声を追加したバージョンをレコーディングし、フェイスブックで公開していたヴィン。
大好きなカイゴと「フィール・ライク・アイ・ドゥ」でコラボを果たせた事について、ヴィンは「俺を真っ先に信じてくれた人たちの1人がカイゴだ。だからカイゴのレーベルから『フィール・ライク・アイ・ドゥ』でデビューするよ。みんな気に入ってくれるといいな」と『The Kelly Clarkson Show』でコメントした。
カイゴといえば、これまでに何度も“レジェンド級”のアーティストたちとのコラボ楽曲を発表。ブレイクのきっかけとなったマーヴィン・ゲイの「セクシャル・ヒーリング」のリミックスを筆頭に、最新アルバム『ゴールデン・アワー』でもホイットニー・ヒューストン「ハイヤー・ラヴ」をリメイク。今年7月には、ティナ・ターナーの代表曲「ホワッツ・ラヴ・ゴット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット」のリメイク音源をリリースし、9月には、ドナ・サマーの名曲「ホット・スタッフ」のリメイクを発表したばかり。
ヴィンも映画界では“レジェンド”的な存在。カイゴのレジェンド・コラボ・リストには、これまでのアーティストたちとは少し毛色は違うもののヴィンの名前も加わった。(フロントロウ編集部)