追記(1月8日)
レイ・フィッシャーは、『ザ・フラッシュ』からサイボーグの登場シーンが削除されたという報道について、「私は公に何からも身を引いていない。もしワーナー・ブラザースが、ウォルター・ハマダが『ジャスティス・リーグ』の調査を改ざんした問題に言及せず、『ザ・フラッシュ』から私を取り除くという決断をしたのであれば、その責任は彼らにある。代役を探さず、役を取り除くというアイディアは、世間からの批判を避けるためのものにすぎない」と反論した。
レイ・フィッシャーと制作陣の間に溝
(1月7日)DCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)作品の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』と『ジャスティス・リーグ』に、サイボーグ/ビクター・ストーン役で出演したレイ・フィッシャーは、2020年7月に、『ジャスティス・リーグ』のジョス・ウェドン監督が現場で酷い行動を取っていたと告発。この時レイは、ウェドン監督だけでなく、プロデューサーであるジェフ・ジョーンズとジョン・バーグにも責任があるとしていた。
これを受けてワーナー・ブラザースは調査を開始し、レイは9月4日に、DCフィルムズのウォルター・ハマダ社長から電話で「ジョス・ウェドンとジョン・バーグに責任を取らせるので、ジェフ・ジョーンズと和解してほしい」と伝えられたことを報告。しかし、ハマダ氏が社長に就任したのは『ジャスティス・リーグ』が公開された後であるため、レイが言うような内容をハマダ社長が言うはずはないとワーナー・ブラザース側が否定。その後も双方、相手側が協力的でないという主張をして、状況は泥沼化してきた。
レイ・フィッシャー、作品に参加しない宣言
とはいえ、12月に入り、調査が終わったことが報告されたものの、あることでふたたび不穏な空気が漂うことになる。2020年が終わろうとする現地時間12月30日。レイがツイッターにこう投稿した。
「ウォルター・ハマダは最も危険なタイプの黙認者だ。
彼はウソをついていて、そしてワーナー・ブラザースのPRは、『ジャスティス・リーグ』の調査における根本的な問題をできるだけ避けようとして、9月4日の件を失敗に終わらせた。
彼(ハマダ社長)が関わる作品には参加しない」
Walter Hamada is the most dangerous kind of enabler.
— Ray Fisher (@ray8fisher) December 30, 2020
His lies, and WB PR’s failed Sept 4th hit-piece, sought to undermine the very real issues of the Justice League investigation.
I will not participate in any production associated with him.
A>Ehttps://t.co/07OJ74PJra
さらに、この数日後となる1月5日に、今度はハマダ社長の契約期間が2023年まで延長されたことが発表された。
『ザ・フラッシュ』への出演がナシに
これによって注目を集めたのが、サイボーグがカメオ出演すると予想されていた、エズラ・ミラーが主演を務める映画『ザ・フラッシュ』。ハマダ社長の契約が延期されたことで、レイは宣言通り作品に参加しないのか、その場合サイボーグは別の俳優が演じるのか、などの疑問の声があがっていた。
そんななか、米The Wrapが、サイボーグの出演シーンは脚本から削除され、別の俳優が起用されることはないと報じた。脚本家でライターのマーク・ヒューズも、これはスタジオに確認済みの事実だとしている。
もしレイが、今後サイボーグ役を演じることはないとしたら、彼のDCEU最後の出演作は『ザック・スナイダーズ・ジャスティス・リーグ(原題:Zack Snyder's Justice League)』となる。
『ジャスティス・リーグ』は、当初の監督ザック・スナイダーが娘の死を受けて撮影終了後に降板し、ウェドン監督が引き継いだ。しかしウェドン監督の作品は、ファンからだけでなく、映画『ワンダーウーマン』シリーズのパティ・ジェンキンス監督など内部からもかなりの不評で、その後、スナイダー監督の『ザック・スナイダーズ・ジャスティス・リーグ』が制作されることになるという状況に。
『ジャスティス・リーグ』をめぐっては、かなり様々な出来事が起こる結果となった。
しかし、『ザ・フラッシュ(原題:The Flash)』では、過去にバットマンを演じたマイケル・キートンとベン・アフレックが豪華共演することが発表されており、ファンからの期待は高い。(フロントロウ編集部)