パンセクシャルであることを明かしているカーラ・デルヴィーニュ
これまで、俳優のミシェル・ロドリゲスやアシュレイ・ベンソン、ミュージシャンのセイント・ヴィンセントらと交際してきた俳優のカーラ・デルヴィーニュは昨年、自身のセクシャリティについて、日本語で「全性愛」を意味する、相手の性別やジェンダーにかかわらず人を好きになるパンセクシャルだと米Varietyとのインタビューで明かしている。
インタビューのなかで、カーラは「私は常に様々な感じ方をしているの。女性らしく感じる日もあれば、男性らしく感じる日もある」と自身のアイデンティティについて日常的に流動しているものとした上で、「私はこれからもずっと、パンセクシャルであり続けると思う。『they(※)』であれ、『he』であれ、『she』であれ、その人が自分自身をどう定義しようと、私はその人を好きになる。それだけの話。私は『人』に魅了されるから」として、性別にかかわらず「人」に魅了されると語っていた。
※「彼ら」や「彼女ら」を意味する“they”は性別を問わない代名詞としても使用される。
同性も好きなことが分かった時には自殺願望を抱いたとカーラ
しかしながら、ゲイの人々の知り合いがいないような「古風な家庭」で育ったカーラにとって、自分が初めて同性にも惹かれることを知った時には、精神的な苦労も感じていたという。
俳優グウィネス・パルトロウのポッドキャスト『Goop』に出演したカーラは、当時について「同性愛というものを知らなくて、子供のころには、自分が同性愛を嫌悪していたということにも気づいていなかった」と振り返り、「同性(のパートナーと一緒になる)ということを考えると、自分自身に嫌気が差してしまった。『うわ、私には無理。気持ち悪い』みたいなことを思ってしまっていたの」と、同性愛というものを知らなかったことが原因で、同性を好きになることに嫌悪感を抱いていたことを告白した。
同性愛者が世界中に存在していて、いたって普通のことだということを幼い頃から理解させるためにも、レプリゼンテーションの重要性を再認識させる発言をしたカーラは、続けて、自分が同性も恋愛対象であることに気づいた時には、葛藤を抱えたと告白した。「そうなることは恥だって思ってしまっていたから、人生を通じて、時に重い憂鬱感や自殺願望を抱くことにつながった」とカーラ。「でも実際には、(同性も好きになることは)私の一部であり、大好きで、私は受け入れてる」と続け、今では自分のセクシャリティを認めて、それも自分だと受け入れることができていると語った。
番組のなかで、カーラは自身のセクシャリティの流動性についても語っていて、「1人の人間、そして動物であるために、流動性には心地よさを感じてる」とカーラ。「自分の本能を信じるということだよ」と、自分の本能に忠実に、ありのままでいることが心地よくあるための秘訣だと続けた。
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(フロントロウ編集部)