6月のプライド月間に合わせて、ドリームワークスの人気アニメ『マダガスカル』のスピンオフアニメにて、シリーズ初のノンバイナリーのキャラクター、オカピのオディーが登場して大切なメッセージを視聴者に伝える。(フロントロウ編集部)

『マダガスカル』スピンオフ作品でプライド月間をお祝い

 『マダガスカル』はドリームワークス・アニメーションによる人気アニメシリーズ。オリジナル版は映画3作が公開されたほか、スピンオフとなる映画やテレビ番組が複数制作されている。そんなスピンオフ作品のひとつである、米Huluと米Peacockで配信中のアニメ『マダガスカル:ア・リトル・ワイルド(Madagascar: A Little Wild)』に、シリーズ初のノンバイナリーのキャラクターが登場する。

 ノンバイナリーとは「男性か女性」というジェンダーに対する2択の考えに分類・限定されないジェンダーのこと。男性とも女性とも感じる、その中間、どちらでもないなど、人によって自認は異なる。

画像: 『マダガスカル』スピンオフ作品でプライド月間をお祝い

オカピのオディーはキリン?シマウマ?

 米Huluと米Peacockで5月27日より配信開始したシーズン3で登場するのは、オディー(Odee)という名前のノンバイナリーのオカピ。このエピソードではプライド・パレードが開催されるのだけれど、シマウマのマーティらは、キリンのようでもシマウマのようでもあるオディーがどのフロートに参加するべきかわからなくなってしまう。どのフロートもオディーに適切ではないように思えてしまい混乱する動物たち。しかし最終的にオディーは、「自分が何者であるかを誇りに思っていれば、何者であるかは重要ではない」ということに気づく。

 そしてこのエピソードのために作られた、自分らしさに誇りを持つことを歌う「Be Proud」がパフォーマンスされる。

声優はノンバイナリーの俳優が担当

 オディーの声を担当するのは、自身もノンバイナリーであるエズラ・メナス。幼い頃に自分と同じアイデンティティーを持つキャラクターをテレビで見ることがなかったというエズラは、「子供の頃に(このような描き方を)見ていたら、自分はどうしていたか。このような受容と愛と祝福こそ、(視聴者が)このエピソードから得られる最大の収穫だと思います。それはとても美しいことです。涙が出そうになります」と米EWに語った。

画像: 声優はノンバイナリーの俳優が担当

 当事者が自分と同じような人の存在を感じられるように、さらに、その他の人の偏見を減らすためにも、エンタメ作品で多様なレプリゼンテーション(表現)をすることは重要なことだと近年強く言われている。そしてそれは子供たちが見るアニメの世界でも広く取り入れ始めており、LGBTQ+のレプリゼンテーションで言うと、最近では『ラグラッツ』のリブート版でもレズビアンのキャラクターが登場することになり話題を呼んだ。(フロントロウ編集部)

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