※この記事には、映画『エターナルズ』のネタバレが含まれます。
クロエ・ジャオ監督による『エターナルズ』
MCUがフェーズ4に入ったことを実感させる映画『エターナルズ』では、様々な“初”があった。ファストスとベン、そして子供ジャックという同性カップルの家族が描かれ、聴覚障がいを持つスーパーヒーローのマッカリが登場。
50代であるエイジャックと40代のセナという女性スーパーヒーローの存在は大きく、それぞれのキャラクターを演じた俳優はアジア系、中東系、黒人、白人。
社会派であり、アクション映画、日本の漫画まで造詣が深いクロエ・ジャオ監督らしい仕上がりになった『エターナルズ』だが、MCUという枠を超えて、ディズニー作品としても、これまではハードルが高かった映像も撮影した。それはベッドシーン。
撮影中にジェンマとリチャードが考えていたこと
ジェンマ・チャン演じるセルシと、リチャード・マッデン演じるイカリスの関係を描くうえで撮影されたベッドシーンだが、ジャオ監督にベッドシーンがあることを知らされたジェンマとリチャードは、当初MCU映画でそれが可能なのかと驚かれたと、監督本人が米IGNに明かしている。
しかし撮影すると決まれば、2人の間に問題はなかったよう。ジェンマとリチャードは10年以上前から友人であり、時には熱愛説がささやかれたほどの親しい仲。その関係性は、ベッドシーンの撮影で助けになったと、ジェンマが米THRのインタビューで明かした。
「リチャードと私はお互いに知り合ってから長く、信頼があることは助けになった。あのシーンでは、お互いの味方であると感じられた。ああいったシーンをやることは、非常に繊細なことになりえるから、私は友人といることができてラッキーだった」
そしてリチャードは、MCU映画でベッドシーンをやるということについては考えず、イカリスとセルシの関係を描くことに集中していたという。
「あのシーンは2人のキャラクターの物語や、2人の間の親密な瞬間を語るものとして見ていた。だからMCUやさらに大きな視点、もしくはディズニーというもののなかで、あれを見ることはしなかった。この映画、あの2人とあの瞬間についてだけ考えたよ。もしあれの規模や重要性について考えてしまっていたら、普段セックスシーンをする時にナーバスになるよりも、さらにナーバスになっていただろうね」
セルシとイカリスのベッドシーンもまた、『エターナルズ』による“初”の1つ。しかし監督やキャストは、そのシーンは物語を描くうえで自然なことだったと感じているよう。
(フロントロウ編集部)