アンバー・ハードが休暇中に飲酒していたことを「子供たちにバラした」と激怒したジョニー・デップから暴行を受けたと主張。その際、ジョニーの“奇妙な行動”が原因でジョニーの長女リリー・ローズ・デップがパニック発作を起こしたと供述した。(フロントロウ編集部)

アンバー・ハードが証言台に立つ

 俳優のジョニー・デップが元妻のアンバー・ハードを名誉棄損で訴えた裁判の4週目が開始した。これまでジョニー側は29名の証人を召喚し、交際から離婚に至るまでジョニーから精神的・肉体的暴力を受けたとするアンバーの主張が虚偽であり、家庭内暴力の被害者はむしろジョニーのほうだという主張の裏づけとなる証言がいくつも飛び出したが、今度はアンバーが証言台に立つ番。

画像: アンバー・ハードが証言台に立つ

 今回の裁判について「人生で最も辛く、困難な出来事」と表現したアンバーは、ジョニーから初めて叩かれたとする日の詳細やドラッグと酒の影響下にある時のジョニーの凶暴性、共演者や友人との浮気を疑ったジョニーに無理やり性的暴行をくわえられたことなどに時折涙を流しながら言及した。

ジョニーの子供たちと出かけた休暇での出来事

 ジョニーがアルコールやドラッグの影響で豹変すると語ったアンバーは、2013年に起きた休暇先のバハマでの衝突を振り返り、ジョニーが同行した娘のリリー・ローズと息子のジャックにバレないよう酒を飲んでいたこと、それがバレると自分が告げ口したのではないかと疑いの目を向け、激昂して暴力を振るってきたなどと供述した。

 アンバーいわく、この時の休暇に使ったプライベートヨットは、その後映画『ハリー・ポッター』の作者であるJ.K.ローリングの手に渡ったといい、子供たちも招いた旅行はジョニーがお気に入りだったヨットに“別れを告げる”という意味も込められていたという。

画像: ローリング氏はジョニーから約41億円でこのヨットを購入したと伝えられている。

ローリング氏はジョニーから約41億円でこのヨットを購入したと伝えられている。

 ローリング氏にヨットを売らなくてはいけない事を苦々しく思っていたというジョニーは、酒が進み、感情的になっていたとアンバーは主張。

 「ジョニーはヨットを売らなくてはならないことに動揺し、禁酒を解いていました。でも、そのことについて子供たちには知られたくなかったようで、彼らには隠していたんです。酒をコーヒーカップに入れて飲んでいました。彼はイライラしていて、感情的だったのでアルコールを飲むことでそれを解消しようとしていたんです」。


ジョニーの奇行にリリー・ローズがパニック発作?

 アンバーいわく、酒に酔ったジョニーは奇妙な行動に出始めたといい、子供たちと一緒にボートから海に飛び込んで遊んでいた際、「死んだ魚のような飛び方」をして当時14歳だったリリーを怖がらせたという。

 「正気の人ならしないような飛び込み込み方で、少し恐ろしく見えた」というジョニーの奇行を目の当たりにしたリリーは、急に呼吸が粗くなり、「パニック発作を起こしていたよう」だったといい、アンバーは寝室のキャビンにリリー連れて行き、介抱したという。

画像: ジョニーの奇行にリリー・ローズがパニック発作?

「子供に飲酒バラした」と激怒したジョニーから暴行を受けたと主張*

 しばらくするとジョニーがやってきて、リリーに退室するよう伝えると、アンバーが子供たちに自身の飲酒を告げ口したのではないかと憤慨しだしたという。

 アンバーが子供たちの前で自身を“酔っ払い呼ばわり”したと腹を立てたジョニーは、アンバーをキャビンの壁に打ちつけ、「お前を殺したっていいんだぞ」「恥ずかしいやつめ」などと罵ったとも、アンバーは話している。

 アンバーは子供たちに告げ口もしていなければ、ジョニーを酔っ払いとなじったわけでもなく、すべてジョニーの言いがかりだったと主張。この一件が原因でリリーは予定していたよりも早く休暇を切り上げて帰ったと話したが、リリーはアンバーの今回の証言に関する米Insiderの取材に返答していない。

リリーは父ジョニーの無実を信じている

 2016年にアンバーがジョニーからのDVを告発した際、リリーとリリーの母のヴァネッサ・パラディはそろってジョニーを擁護するコメントを出した。

 当時17歳だったリリーはインスタグラムにジョニーとの写真をアップし、「父は私が知るなかで最も愛にあふれた人で、私や弟に対して素晴らしく、それ以外の何ものでもなかった。父を知っている人ならば全員がそう言うはず」とコメント。続けて、アンバーがジョニーから暴行を受けたとする当日にDVを示す証拠がなかったとLA警察が語る記事を投稿して父の無実を訴えた。

画像: リリーは父ジョニーの無実を信じている

 さらに、2020年にジョニーが自身を「ワイフビーター(妻を虐待する者)」と呼んだイギリスの大衆紙TheSunを発行するニュー・グループ・ニュースペーパーズ(New Group Newspapers)を名誉毀損で訴えたイギリスでの裁判では、ロンドンの王立裁判所へ行き、世界中のメディアに向けてスピーチする計画を立てていたというリリー。この時は、ジョニーの法務チームからストップがかかり実現しなかったが、アメリカでの裁判に合わせて何か動きを見せるのかに注目が集まっている。

 ジョニーはアンバーへの暴力を一貫して否定しており、これまでの人生で“虐待”した人物は「自分自身」だけだと、今回の裁判で証言している。(フロントロウ編集部)

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