更年期にはどんな変化が起こる? まだ先のこと…という世代でも知っておきたい、更年期の基本について医師に聞いてみた。(フロントロウ編集部)

気になる更年期の基本情報

 女性が抱える身体の悩みのなかでも、生理と並ぶ代表的なものとして知られる更年期。海外では近年、更年期を快適に過ごすためのテクノロジー「メノテック」が新たなカテゴリーとして注目を集めており、革新的な製品が続々と誕生している。

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 日本でもここ最近、更年期について少しずつオープンに語られるようになり、更年期を迎える前の期間を指す「プレ更年期」という言葉が話題に。まだ更年期から遠い世代の間でも更年期について知っておきたいという人も増えている。

 実際にフロントロウが約1,100人に行なったアンケートでもその傾向が顕著に表れていて、「女性特有の身体の悩みについて、どんな情報が知りたいですか?」との質問に「更年期」と回答した人は20代が約20%、30代が約50%と、若い世代でも更年期の知識についてニーズが高まっている。

 そんな更年期について、知っておきたい基本的なことを専門家が解説。教えてくれたのは、新見正則医院にて院長を務め、がん患者に対するセカンドオピニオンを中心に、漢方、肥満、運動、更年期など女性の悩みに幅広く寄り添う診察を続ける新見正則医師。

更年期とそのおもな不調

画像: 更年期とそのおもな不調

 まず知っておきたいのが、更年期の明確な定義。更年期とは、閉経前後の各5年の合計10年間のこと。この期間には、女性ホルモンの変動によってさまざまな不調が起こりやすく、日常生活に支障をきたすほどに重い場合は「更年期障害」と診断される。

 そのおもな不調や症状について新見医師は、「いらいらや頭痛、不安感、ホットフラッシュ、鬱っぽい、閉所恐怖症、異常発汗、動悸、めまい、不眠、頭重感、腰痛、関節痛、嘔吐、食欲不振、乾燥肌、掻痒感、頻尿などがあります」と説明。

 不調や症状は多岐にわたり、その深刻度も人によって大きく異なるよう。

病院に行くべきタイミングや治療法は?

画像: 病院に行くべきタイミングや治療法は?

 実際に更年期を迎えて不調を感じたら、どんな風に対応したらいいのかも気になるポイント。

 新見医師は、まずは薬局で購入できる漢方薬を取り入れるなど、セルフケアを試してみることをオススメ。そしてセルフケアを取り入れていてもスルーできないほど辛い場合は、クリニックへの受診を検討するようアドバイスしている。

 クリニックでの代表的な治療法は、「ホルモン補充療法(HRT)」と呼ばれるもの。「ホルモン補充療法」とは、女性ホルモンのエストロゲンを補充する治療法のこと。低下した女性ホルモンを補うことで、更年期障害の症状の改善が期待できるもので、多くのクリニックで保険適用で治療が受けられる。また漢方の専門医による漢方薬の処方でも、保険が適用されるそう。

更年期に心がけたい習慣も

画像: 更年期に心がけたい習慣も

 心身にさまざまな不調が起こりやすい更年期。それだけに、食習慣や生活習慣を見直すことも重要だという。

 新見医師は「食事では、炭水化物の取り過ぎに要注意です」と忠告し、バランスの良い食習慣を意識するようアドバイス。また生活習慣でも、規則正しい生活が何より大切だと明かした。

更年期を迎える前に備えておくべきことは?

画像: 更年期を迎える前に備えておくべきことは?

 更年期を迎えるのに備え、事前に取り入れるべきことがあれば知っておきたいもの。その疑問について新見医師が勧めるのが、運動をする習慣。

  何かの成分の摂取などではなく「運動」というのが意外だけれど、じつは定期的に運動をして身体を動かすことが更年期のさまざまな不調の緩和に繋がることは、国内外の多くの専門家が語っていること。早い段階から運動習慣を身に着けることで、更年期を乗り切りやすくなるよう。

  気になる更年期の基本的なこと。まだまだ先のこと…という人も、将来のためにぜひ覚えておいて。

教えてくれたのは…新見正則医院 院長:新見正則医師
1985年 慶應義塾大学医学部卒業。98年英国オックスフォード大学医学博士取得
20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。
現在は乳がん患者に対するセカンドオピニオンを中心に、漢方、肥満、運動、更年期など女性の悩みに幅広く寄り添う診察を続けている。世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓発・普及も行なっている。
新見正則医院:https://niimimasanori.com/

(フロントロウ編集部)

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