反り腰について専門家が解説
姿勢の悩みの中でもとくに多い反り腰。なんとなく腰が反っている気がする…と感じたり、自分は反り腰なの?と疑問に思ったりしている人もいるはず。
そんな反り腰の定義や原因、改善法などを専門家に質問。教えてくれるのは、「GBS日暮里整骨院」をはじめ、東京都内に複数の整骨院を展開する株式会社G・B・Sメディカルの代表を務め、自身も柔道整復師の資格を持つ神田 大輔さん。反り腰に悩む人必見の解説をご紹介。
反り腰って何?その原因は?
気になる反り腰の定義について神田さんは、「人間の腰と首は元々前弯になっていて、そこから過剰に前方に出ている状態を首ではストレートネック、腰では反り腰と言います」と説明。
セルフチェックするときの目安としては、ベルトを止める位置にある骨「腸骨」が出っ張っている場合や、立った状態で下を向いて自分のつま先が見えない場合には、反り腰である可能性が高いという。
反り腰の原因には大きく2つあり、神田さんが挙げたのが大腿四頭筋の発達と、腹部と臀部の弱化。大腿四頭筋とは太ももの前側にある筋肉のことで、後ろ側にある筋肉よりも前側にある筋肉のほうが極端に発達し、前後のバランスが悪くなることで反り腰になってしまうことが多いという。
そしてもうひとつの理由として挙げられた腹部と臀部の弱化は、お腹周りやお尻周りの筋力が少ないことで反り腰の姿勢になりやすくなってしまうという。
反り腰になると起こる不調は?
反り腰は、身体のさまざまな不調を引き起こしてしまうという難点がある。
神田さんは、「骨盤が前に出ている状態になるため、腰痛や便秘、生理痛などの不調を感じやすくなります」と説明。腰痛が起こるのは想像できるけれど、便秘や生理痛も反り腰が関係していることがあるというのは驚き。また腰の位置が落ち着かないことで、じっとしているのが苦手という人も多いそう。
痩せにくくなるって本当?
反り腰だと、脚が痩せにくかったり筋トレをしてもアンバランスになりやすかったりというのもよく耳にする話。神田さんいわくこの話は本当。
神田さんは、「反り腰になると腹部の筋肉が弱化しやすくくなるため、足の四頭筋が発達しやすく、かつ足が回転※しやすくなります。これによって足が痩せにくくなり、実際よりも下半身が太く見えることも多いです」と説明。
※足先から腰にかけて反るように力がかかり、太ももの前側が張ってしまうこと
反り腰を治すことは可能なの?
反り腰だった場合、気になるのが治るのかという部分。その疑問について神田さんは、「根本的に反り腰を治すという考えは難しいかもしれませんが、原因を除去することによって改善を目指すことはできます」と話し、オススメの方法を教えてくれた。
神田さんが勧めるのは、お腹やお尻の筋群を鍛えるトレーニングを取り入れること。これにより反り腰を改善に近づけることができるそう。自宅でも実践できるオススメのメニューについて神田さんは、「まずは30秒間のプランクを実践したり、四つん這いになり猫のポーズをして腰を上げ下げしたりなどから始めてみてください」とアドバイス。
また、ハイヒールを履いているときなどのように前方重心になる時間を少なくすることも大切だという。
教えてくれたのは…神田 大輔さん
「GBS日暮里整骨院」をはじめ、東京都内に複数の整骨院を展開する株式会社G・B・Sメディカルの代表を務め、自身も柔道整復師の資格を保有。
また自身の趣味から神保町にキックボクシングジム「B.W.F.C 神保町(ブギワンダーフィットネスクラブ)」を開業。
専門家が教える反り腰の原因や改善法。もしかして反り腰かも…と感じている人はぜひ参考にしてみて。(フロントロウ編集部)