ジャスティン・トルドー
カナダのジャスティン・トルドー首相は、2016年の世界経済フォーラム(WEF)で登壇したときに、グザヴィエ、エラ=グラース・マルグリット、アドリアンという3人の子どもたちには「父親と同じように」フェミニストになってほしいとコメント。そして、妻から言われた言葉をこう明かした。
「女性と女児にまつわる問題において精力的に活動するソフィーという妻がいることを誇りに思います。数か月前にも妻に、『娘をエンパワーすることにあなたが積極的に取り組んでいることは素晴らしい。でもあなたは、それと同じ熱量で息子たちとも話さなくてはダメ。どのように女性と交流すべきか、どのようにすれば父親と同じようにフェミニストになれるかという話をしなくてはダメ』と言われたんです。ちなみに、我々はフェミニストという言葉を恐れるべきではありません。男性も女性も、いつでも自分たちを表現するために自由にこの言葉を使うべきです」
クリッシー・テイゲン&ジョン・レジェンド夫妻
子どもが誕生したあとに夫婦でディナーデートに行った際に、モデル出身の妻クリッシー・テイゲンだけが「子どもはどうしたの」とマミー・シェイミングを受けたことを公に批判したことで話題を集めた、グラミー賞受賞シンガーのジョン・レジェンド。夫妻は子どもたちにからだの自己決定権について理解させるために“ペニス”や“ヴァギナ”といったボディパーツの正式名称を使うといった心がけをしているそうだが、娘だけでなく息子をフェミニストとして育てるように意識していると、クリッシーが2020年に米Glamour誌に明かした。
「息子が、女性を愛し尊敬する究極のフェミニストになるよう心がけることです。そうすることが私たちの未来なのです」
クリスティーナ・リッチ
映画『PAN AM/パンナム』のセットのクルーだった前夫との間に息子が、現夫であるヘアスタイリストの男性との間に娘がいるクリスティーナ・リッチは、2022年に8歳になった息子が精神的な考えを持つ若者になることは「避けて通ることはできないだろう」と英Guardianに語った。
「私の夫のマークは、フェミニストです。フレディはそんな(義理の父の)姿を見て育ち、働いている母親を見て育ちます。息子は母親である私が様々なことをしているのを見て育っているので、女性を多面的で、複雑な視点から見られるようになる」
ライアン・ゴズリング&エヴァ・メンデス
俳優のエヴァ・メンデスとの間に娘が2人いる俳優のライアン・ゴズリング。個性的な女性キャラクターが登場する作品に多く出演しているフェミニスト俳優としてファンの間で話題を集めてきたライアンは、豪Sunday Styleのインタビューで、そういった作品に惹かれる理由を明かしたうえで娘についても触れた。
「私は強い女性に囲まれて育ちましたし、私の世界では、時間が経つにつれてその数は増えています。それが私の現実です。だからこそ、私は強い女性が登場する物語に惹かれるんです」
「今の僕には小さな娘がいます。だから、それ(※女性の人権や機会が守られること)は僕にとって重要なことなんです。僕にとって重要というよりも、そもそも一般的に重要なことになってきていますね」
クリスティーナ・アギレラ
母親が父親の言動のせいで自信や気力をなくす様子を見て育ったシンガーのクリスティーナ・アギレラは、2022年に14歳になった息子が幼い頃から、女性としての自分の経験を共有しながら「女性を尊重しなさい」と強く教えてきたそう。
「すごく大変だった日の仕事のあとは、たまに彼に言うんです。『ベイビー、どんなときも女性を尊敬しなさい。お願いね。ママは大変なんだから』と。でも、彼は本当に素晴らしい子なんです」
ジーナ・デイヴィス
俳優のジーナ・デイヴィスと言えば、映画やテレビ作品などにおける多様性を調査・分析するNPO団体“Geena Davis Institute on Gender in Media”を立ち上げたことがハリウッドで高く評価されている。映像作品におけるレプリゼンテーション(表象)に関する啓もう活動は、家庭でも娘1人と息子2人に対して行なっているそう。Working Motherに明かした。
「子どもたちに、『今のシーンに男の子しかいないことに気づいた? このアクティビティを男の子しかやっていないことに気づいた? これって女の子も出来ることだと思う?』と聞いたり、『この番組に女の子より男の子の方が多いのはなぜだと思う? それってフェアなことだと思う?』と聞いたりするんです」
サンドラ・ブロック
2010年に男児を、2015年に女児を養子として迎え入れた俳優のサンドラ・ブロック。息子が5歳だった2015年にはE!とのインタビューで、インターネットや現実世界における女性や女児に対する批判や批評がひどすぎると語り、息子に対する思いをこう続けた。
「私の息子はこの世界でこれから育っていくわけですが、(大人として)この状況を恥ずかしいと感じています。私は、女性を大切にして女性に感謝する良い男性に育てようとしています」
ジャスティン・バルドーニ
“肉体美を持つイケメン俳優”として人気を博してきた俳優のジャスティン・バルドーニは、体型に悩んできたことや、“男らしくあること”への悩みをオープンに語ってきた。フェミニズムは「女性は人間であると考えること」だと定義しているジャスティンは、フェミニストの父親として、女児・男児がステレオタイプのせいで社会生活のなかで言われにくい評価や考えを意識的に家庭内で伝えたり、子どもに選択肢を与える努力をしているという。
「マイヤに選択肢を与える努力をしています。『今日はドレスを着たい?ジーンズとオーバーオールを着たい?』と聞きます。うちの娘は、一番ピンクでかわいいふわふわのワンピースを選ぶ子なんです。そしてそれで良いんです。だから私たちがフェミニストの親じゃないということではありません。私たちは彼女に選ぶ機会を与えているのです。そしてマックスウェルにも、ほかの男の子と同じじゃなくても良いんだよ、自分の好きにしていいんだよと教えています」
ジェニファー・ガーナー&ベン・アフレック
婚姻中に娘が2人、息子が1人誕生した、俳優のジェニファー・ガーナーとベン・アフレック。息子が誕生する前の2014年に2人で出席したセーブ・ザ・チルドレンのチャリティガラで、子どもたちをフェミニストとして育てていることを認め、ジェニファーは米Cosmopolitanにこう語った。
「(フェミニズムは)子どもに(言葉で)教えるというよりも、自分の生き様で見せるものだと思っています。私の子どもたちは理論上は、私が外で働かず、どこにも行く必要がなく、毎日家にいてくれる方を望んでいるとは思います。そして、家にいながらフェミニストになることはできます。外で仕事していなくても、フェミニストのパワーウーマンにはなれますからね。でも子どもたちには、もしも私にとって、外で働くことが重要で、セーブ・ザ・チルドレンのために働くことが重要ならば、それは正当なことなのだと分かっていてほしいのです。子どもたちを100%愛しているのと同じくらい、私もまた一人の人間だということを子どもたちに知ってもらいたいのです」
※この記事における子どもたちのジェンダーの記述は、親が現時点で公表しているものに順じています。子どもたちのジェンダー自認がそうであると確認されたということではありません。
(フロントロウ編集部)