映画『ハリー・ポッター』シリーズの原作者であるJ・K・ローリング氏が、トランスジェンダーをめぐる騒動で、「誰かを怒らせるつもりはなかった」「深く私を誤解している」などと語った。(フロントロウ編集部)

『ハリポタ』原作者がポッドキャストで炎上騒動に言及

 映画『ハリー・ポッター』シリーズの原作者で、トランスジェンダーに関する発言が物議を醸しているJ・K・ローリング氏が、自分は“深く誤解されている”とポッドキャスト『The Witch Trials of J.K. Rowling(意味:J・K・ローリングの魔女裁判)』で語った。

 2020年にトランスフォビア(※)的と受け取れる発言をツイッターに投稿して大炎上したローリング氏は、その後も2万字にもおよぶエッセイやSNSを通じて主張を続け、トランスジェンダーの人々に対して誤解を招くような持論を後押しするなどして各方面から批判を受けている。
※トランスジェンダー/トランセクシュアルに対するネガティブな感情・思想・行動。

画像: 『ハリポタ』原作者がポッドキャストで炎上騒動に言及

 同性愛嫌悪や人種差別主義的で知られるウエストボロ・バプティスト教会の元メンバーであるミーガン・フェルプス・ローパーがホストを務める『The Witch Trials of J.K. Rowling』は、“ローリング氏の本を禁止しようとする動きからジェンダーとセックスに関する議論まで、彼女を取り巻く論争について検証する”という内容の番組で、現地時間2月21日に配信が予定されている。また、このポッドキャストには、ローリング氏本人だけでなく、彼女の支持者や批評家、ジャーナリスト、歴史家、臨床医などのインタビューも含まれているという。

 まだ、その全貌は明らかになっていないが、先日、公開された予告動画は、『ハリー・ポッター』のファンたちが作品の魅力を熱く語るというところから始まる。しかし、ファンたちは、作者であるローリング氏についての意見を求められると口ごもってしまう。その後、ローリング氏の「誰かを怒らせようと思ったことはありません。でも、非常に尊敬されている現在の地位を離れることに抵抗はありませんでした。この10年間、とくにここ2、3年でSNSを見ていて気になったのは、『あなたは自分のレガシーを台無しにした』『あなたは永遠に愛され続けることができたのに、それを言うことを選んだ』という意見です。皆さんはこれ以上ないほど深く私と誤解していると思います」という主張が流れた。

 なお、ローリング氏の発言をめぐって、これまでにハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフやハーマイオニー役のエマ・ワトソン、ロン役のルパート・グリントもそれぞれコメントを発表しているが、ハリーと同じく“トランスジェンダーの女性は女性である”として、ローリング氏の主張には賛同できないとしている

 一方、ヴォルデモート役のレイフ・ファインズやベラトリックス役のヘレナ・ボナム・カーターは、ローリング氏に対する行き過ぎた批判を非難すると同時に、誰にでも自分の意見を述べる権利があるとして擁護する姿勢を見せている。(フロントロウ編集部)

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