俳優のグウィネス・パルトロウが、他のスキーヤーとゲレンデで衝突した事故をめぐる裁判に勝利した。両者のあいだに一体何があった?裁判で明らかになったこととは?(フロントロウ編集部)

2016年、グウィネス・パルトロウとスキーヤーが衝突する事故が発生

 『アイアンマン』や『アベンジャーズ』といったマーベル作品への出演で知られ、最近は美容やウェルネスに特化したライフスタイルサイト「Goop(グープ)」の運営に力を入れるグウィネス・パルトロウが、スキー中の衝突事故で相手の男性から訴えられた。

 現地時間2016年2月26日、ユタ州パークシティにあるディアバレーリゾートのスキー場でグウィネスと元眼科医のテリー・サンダーソンが衝突する事故が発生した。サンダーソン氏は、コントロールを失ったグウィネスが、初心者向けの斜面を滑っていた自分に背後から激しく衝突し、そのせいで脳の損傷や肋骨を複数箇所骨折するなどの深刻な怪我を負っただけでなく、その後の人生の楽しみが損なわれたとして、2019年に310万ドルの損害賠償を求めて訴えを起こした(※ただし、310万ドルを求める最初の訴訟は棄却され、現在は30万ドルの損害賠償を求めている)。また、サンダーソン氏は、事故後、グウィネスは雪の上に倒れた自分を放置したまま逃げ去ったと主張している。

画像: 2016年、グウィネス・パルトロウとスキーヤーが衝突する事故が発生

 一方、グウィネスはぶつかってきたのはサンダーソン氏のほうだと反論している。サンダーソン氏は、事故当時、自分は下にいて上から滑ってきたグウィネスがぶつかってきたと証言しているが、グウィネスはぶつかってきたのはサンダーソン氏の方だとして、2021年に1ドルの損害賠償と弁護士費用の支払いを求めて反訴を起こした。

画像1: ©︎Gwyneth Paltrow/Instagram

©︎Gwyneth Paltrow/Instagram

 スキーヤー同士の衝突事故では、当事者が山の上と下、どちらにいたのかが過失を判断する際に重要となってくるが、グウィネスは山の下の方でスキーの指導を受けていた子どもたちのうしろをゆっくりと滑っていたと、法的文書のなかで供述(※)。さらに、事故後、サンダーソン氏が自分に謝罪した=非を認めたとも述べている。
※ほとんどの場合、上方からのスキーヤーは前方にいるスキーヤーに注意する義務がある。

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