粒状の「タブレット」型アイテムが海外で増加中
肌や環境に害をおよぼす危険性がある成分を排除し、労働環境に関する問題や環境問題、動物保護などさまざまな問題に配慮してつくられたメイクアップ製品やスキンケア製品、パーソナルケア製品などを指すクリーンビューティ。
その重要なキーワードのひとつとしてとくに欧米で注目されているのが「ウォーターレス・ビューティ」。
「ウォーターレス・ビューティ」とは、製品の原材料や製造のために膨大に使用されている水の消費を減らそうというムーブメント。美容製品の多くには水が含まれており、その消費を削減することで貴重な水資源を守れるといった観点のほか、水を省くことによる軽量化によって、輸送時のCO2排出量が削減できるというメリットもある。
このような流れから、海外では製品に水を含まないウォーターレスな製品が増加。シャンプーバーやシェービングバーなどの固形のバータイプをはじめ、パウダーシャンプーやパウダースキンケアコスメなどの粉状のアイテム、溶けるフィルムで包まれたシャンプードロップ、さらには紙のようなシートタイプなど、水を含まずゴミも出さない形状の製品が増えている。
そんな水を含まない製品の形状として最近とくにフォーカスされているのが、タブレットタイプ。
タブレットタイプは、固形かつ小さめのサイズの粒状の形状の製品。基本的にはバータイプと同じような形状ではあるものの、1回の使い切りサイズなどコンパクトな形状であることがバータイプとの違いとして挙げられる。
タブレットタイプにはどんな製品がある?
タブレットタイプの製品が増えている海外でとくに多いのが歯磨き粉。タブレット型の歯磨き粉は、日本でも少しずつ増えているが、欧米ではより多くのブランドから販売されている。
ほとんどのタブレット型歯磨き粉は、1粒で1回分。使い方は、タブレットを一粒かるく嚙み砕いてからいつも通り歯磨きをするだけと簡単なのも人気を集めている秘密。
そのほかにも海外では、タブレットタイプのシャンプーやコンディショナー、ボディソープなどの製品も。こちらも1粒で1回分の使い切りタイプが多く、水やお湯で溶かすだけで使用できる。
また美容製品やパーソナルケア製品だけでなく、皿を洗うための食器用洗剤をタブレット型にした製品まで登場。日常で使うさまざまな製品のタブレット化が進んでいる。
タブレット型製品にはどんなメリットがある?
海外で劇的に増えているタブレット型の製品。そのメリットとしてもっとも大きいのはやはり水を使用しないこと。製品に水を含まないことで水資源の節約につながり、輸送時の環境への負荷も軽減できる。
とはいえこれはバータイプやパウダータイプにも言えること。ではタブレット型ならではのメリットはと言うと、清潔に使えること。1回分の使い切りサイズなので、清潔感を保ったまま保管が可能。
さらに持ち運びやすいというメリットも。タブレット型であることで必要な分だけを持ち運べるので、旅行先に持っていきたいという人にもぴったり。
海外で増加するタブレット型の製品。歯磨き粉など一部のアイテムは日本でも増えてきているので、気になる人はぜひ探してみて。