『ハリー・ポッター』の主人公ハリーの父、ジェームズ・ポッター。物語開始時点ですでに亡くなっているため出番は限られるが、回想や遺品を通じてシリーズ全体に影を落とす重要人物だ。「そっくりだ。目以外はな」と誰もがハリーに語る父は、どんな人物だったのか。この記事では、ジェームズの学生時代、リリーとの恋、そして最期までを解説する。
ジェームズ・ポッターのプロフィール

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 生まれ | 1960年。裕福な純血の魔法使い家庭の一人息子 |
| ホグワーツの寮 | グリフィンドール |
| 親友 | シリウス・ブラック、リーマス・ルーピン、ピーター・ペティグリュー |
| 特技 | 動物もどき(アニメーガス)。牡鹿に変身 |
| あだ名 | プロングズ(枝角の意) |
| 妻・子 | リリー・ポッター、ハリー・ポッター |
| 演じた俳優 | エイドリアン・ローリンズ |
ジェームズは何不自由なく育った自信家で、ホグワーツでは規則破りの常習犯ながら成績優秀という「憎めない問題児」だった。透明マントを使った夜歩きはお手のもので、このマントはのちにハリーへと受け継がれることになる。
悪童4人組「マローダーズ」の中心人物
ジェームズの学生生活を語るうえで欠かせないのが、シリウス・ブラック、ルーピン、ペティグリューとの4人組だ。狼人間であるルーピンの秘密を知った3人は、満月の夜に付き添うため密かに動物もどきの修行を積み、ジェームズは立派な角を持つ牡鹿に変身できるようになった。あだ名の「プロングズ」はこの角に由来する。4人はホグワーツ中の隠し通路を知り尽くし、人の居場所がすべて表示される魔法の地図「忍びの地図」を自作。この地図も巡り巡ってハリーの手に渡り、何度も彼を救うことになるのだから、父の悪戯の遺産が息子を守ったともいえる。
一方で、ジェームズには影の面もあった。学生時代、同級生のセブルス・スネイプを執拗にからかっていたのだ。ハリーはのちにその記憶を目にして、「完璧な父」の像が揺らぐショックを味わう。若さゆえの傲慢さも含めて描かれるところが、このキャラクターの深みだろう。
「高慢な男」から「リリーの夫」へ
ジェームズは在学中からリリー・エバンズに夢中だったが、当のリリーは彼の傲慢な振る舞いが大嫌いで、告白は撃沈続き。しかし最終学年になる頃には、ジェームズは人前でスネイプに呪いをかけるような幼さを卒業し、首席(ヘッドボーイ)に選ばれるまでに成長する。その変化を見たリリーはついに交際を受け入れ、2人は卒業後まもなく結婚。ヴォルデモートの脅威が増すなか、そろって不死鳥の騎士団に加わり、若くしてハリーを授かった。
最期の夜。ゴドリックの谷の悲劇
1981年10月31日、ヴォルデモートは予言の子ハリーを殺すため、隠れ家のあるゴドリックの谷を襲撃する。居場所を売ったのは、秘密の守人を任されていたはずの親友ペティグリューだった。玄関で異変に気づいたジェームズは「リリー、ハリーを連れて逃げろ! あいつだ!」と叫び、杖も持たないまま立ちはだかって時間を稼ごうとしたが、なすすべなく命を落とした。21歳という若さだった。
死してなおハリーを守り続けた父
ジェームズの存在は、死後もハリーを支え続ける。『アズカバンの囚人』でハリーが放った守護霊は、父と同じ牡鹿の姿をしていた。絶望を吸うディメンターの大群を吹き払うこの守護霊の場面は、父子の絆を象徴する名シーンだ。
さらに『炎のゴブレット』の墓場では、杖の呪文がぶつかり合う「直前呪文」の効果でジェームズの影が現れて息子を励まし、最終決戦前の森では「蘇りの石」によって現れ、死へ歩むハリーに寄り添った。姿は見えなくても、物語の要所には必ず父がいる。ハリーが長男に「ジェームズ」と名付けたのは、その何よりの答えだろう。(フロントロウ編集部)


















