守っていたはずの男が、少女に救われる。ステイサム『シェルター』新予告


ジェイソン・ステイサム主演『シェルター』の新しい予告編「守ってあげたい」篇が解禁。孤島での静かな日々から始まる映像は、終盤で少女が口にする一言に行き着く。本人が「感情的な核こそが最も重要だ」と語った理由が、この映像に詰まっている。(フロントロウ編集部)
「私たち、似た者同士ね」に、男はこう返す
“ステイサム全部のせ”をうたう特別映像と、御朱印ならぬ入場者特典「御ステ印」が解禁されたのが、今週のはじめ。同じ映画から、まるで色の違う映像が届いた。配給のキノフィルムズによると、8月28日公開の『シェルター』から、「守ってあげたい」篇予告が8月25日に解禁された。
映像の冒頭に映るのは、スコットランド沖の孤島でたった一人で暮らす男だ。国家の“抹殺リスト”に載った元MI6工作員マイケル・メイソン(ジェイソン・ステイサム)は、外界との関わりを絶ち、誰にも心を開かずに生きてきた。その彼が、嵐の海から少女ジェシー(ボディ・レイ・ブレスナック)を救い出す。
唯一の肉親を失い、天涯孤独になったジェシー。メイソンは彼女をひとまず受け入れながらも、一定の距離を保とうとする。それでもチェスを指し、食卓を囲み、言葉を交わすうちに、二人のあいだには少しずつ確かなものが芽生えていく。
「どこかに家族はいるの?」「欲しいと思わない?」。少女の問いかけに、男は答えない。やがてジェシーが口にするのが「私たち、似た者同士ね」という言葉で、メイソンは静かに「俺とは違うよ」と返す。自ら孤独を選んだ男と、望まずして一人になった少女。似ているようで、抱えている孤独の質が決定的に違うことを、この短い応酬が言い当てている。

空気が変わるのは、「私には、あなたしかいない」から
映像の温度が反転するのは、ジェシーの「ずっと一緒にいたい」「私には、あなたしかいない」という言葉を境にしてだ。メイソンを狙う者たちにとって、彼が守ろうとする少女は、最強の男に生まれた唯一の弱点にほかならない。追跡は容赦なく、戦いは二人を引き剥がそうとする。
それでもメイソンは、少女を守るために再び戦いへ身を投じる。そして終盤、ジェシーがメイソンに投げかけるのが「あなたを救わなきゃ」という一言だ。守っていたはずの男が、いつのまにか少女に救われている。派手な決め台詞でも、爆発でもなく、この反転で予告は終わる。静かで温かい余韻を残す映像は、これまでのステイサム作品ではなかなか見られなかったものだ。

ステイサムが脚本に惹かれた理由
本作の脚本に惹かれたステイサム自身は、「感情的な核こそが最も重要だ」と、この映画におけるドラマの比重について語っている。リアルな銃撃戦、近接格闘、ブービートラップを駆使したサバイバル描写と、アクションの密度は決して低くない。それでも彼が向き合ったのは、ただ強いだけのヒーローではなく、過去という重荷を背負い、人との関わりを拒んで生きてきた一人の男だった。
メガホンをとったのは『エンド・オブ・ステイツ』『グリーンランド -地球最後の2日間-』のリック・ローマン・ウォー監督。「本作には“強烈で痛快な瞬間”も数多くあります」としながら、「最も重視したのはドラマの部分だった」と明言している。監督が物語の核に据えたのは、「一人は自らの選択による孤立、もう一人は望まぬかたちでの喪失という“見捨てられた感覚”を抱えた二人が出会い、家族のような単位を築いていく」という筋書きだ。観客が目にするステイサムについても、「単なるアクションヒーローではなく、欠点や弱さ、そして重荷を背負った一人の人間を見ることになる」と話している。
ジェシー役のボディ・レイ・ブレスナックは『ハムネット』で注目を集めた新星で、ステイサムと堂々と渡り合う。メイソンを執拗に追う元MI6長官マナフォート役には、英国の名優ビル・ナイ。日本語吹替版でメイソンの声を担当する山路和弘も、ジェシーは物語が進むにつれて魅力を増したと語っていた。“泣けるステイサム”という新しい顔が、公開3日前になって差し出された形だ。

『シェルター』は8月28日(金)より全国公開。















