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“Arto”は誤りだった。システム・オブ・ア・ダウン『毒性』25周年盤

FRONTROW Editorial Dept.
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“Arto”は誤りだった。システム・オブ・ア・ダウン『毒性』25周年盤
©Danny Clinch

システム・オブ・ア・ダウンが2001年に発表した名盤『毒性』(原題『Toxicity』)の発売25周年を記念した『毒性(25周年記念盤)』が、11月20日に全世界同時発売される。新しいカバーアートに加え、長年“Arto”の名で呼ばれてきた隠しトラックが、本来のタイトルで初めて正式に表記される。(フロントロウ編集部)

システム・オブ・ア・ダウン
©Danny Clinch

全米初登場1位、21世紀のロックを変えた一枚

ヘヴィメタルを土台に、パンクやハードロック、そしてアルメニア音楽の要素まで溶かし込んだサウンドで知られるシステム・オブ・ア・ダウンは、アルメニア系アメリカ人のメンバーで結成されたバンド。その名を世界に知らしめたのが『毒性』だ。

リリース当時、アルバムは全米アルバム・チャートで初登場1位を獲得。タイトル曲「Toxicity」をはじめ、「Chop Suey!」「Aerials」といった代表曲が並び、型破りな曲展開と社会への鋭いまなざしは、その後のロック・シーンに大きな影響を残した。

隠しトラックの本当の名前は「Der Voghormia」

25周年記念盤で見逃せないのが、アルバムの最後にひっそりと収められた隠しトラックの扱いだ。一部で“Arto”と誤って呼ばれてきたこの曲が、今回から本来のタイトル「Der Voghormia(デル・ヴォホルミア)」として正式にクレジットされる。

バンドはこの曲について、アルメニアの宗教的な賛歌であり、その意味は“主よ、憐れみたまえ(Lord Have Mercy)”だと説明。アルメニア人虐殺の犠牲者を悼む場で歌われることが多く、悲しみや追憶の際に儀式的に演奏されることもあるという。そのうえで、ライヴでこの曲を演奏する理由を次のように明かしている。

「私たちSYSTEM OF A DOWNがライヴでこの曲を演奏するのは、1915年に命を落とした150万人の魂を追悼するためです」

長く別の名前で呼ばれてきた曲に、ようやく本来の名前と意味が添えられる。ルーツを音楽で語り続けてきたバンドにとって、記念盤にふさわしい“訂正”なのかもしれない。

システム・オブ・ア・ダウン『毒性(25周年記念盤)』ジャケット写真
画像提供:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

新カバーアートと24ページのブックレット

記念盤は、新たなカバーアートをまとい、この作品のために制作された24ページのブックレットを収めた特別仕様のCD。収録曲は、オープニングの「Prison Song」から「Aerials」、そして「Der Voghormia」までの全15曲。国内盤の価格は税込3,080円。

近年、大規模な新作アルバムこそ出していないものの、2020年には約15年ぶりの新曲「Protect The Land」「Genocidal Humanoidz」を発表。2025年には北米でスタジアム公演を行ない、2026年には欧州スタジアム・ツアーも開催するなど、ライヴバンドとしての存在感は衰えていない。四半世紀を経たいま、『毒性』をあらためて聴き直すきっかけになりそうだ。

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