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マライア・キャリー、実兄との名誉毀損訴訟で勝訴

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マライア・キャリー、実兄との名誉毀損訴訟で勝訴
写真:Getty Images

 マライア・キャリーが、自伝の内容をめぐって実兄のモーガン・キャリーから訴えられていた名誉毀損訴訟で、兄側の残る請求をすべて退ける判決を勝ち取った。訴えが起こされたのは2021年。約5年にわたる兄妹の法廷闘争は、ひとまずマライア側に軍配が上がった。(フロントロウ編集部)

兄が問題視した自伝の記述とは

 争いの発端となったのは、マライアが2020年に出版し、ベストセラーとなった自伝『The Meaning of Mariah Carey』(原題)。兄のモーガンは、この本のなかで自分が暴力的な人物として描かれたうえ、コカインを指す「粉末状のパーティーグッズ」を売りさばいていたかのように書かれ、さらに子どもの頃から「問題行動」があったと記されたことで、「すばらしく、汚点ひとつない評判」を傷つけられたと主張していた。

 モーガンは、マライアが一部の内容について亡き母親の話をもとにしていたと指摘し、事実確認よりも本の売れ行きを優先したと非難。損害額は「2,000万ドル(約30億円)を超えると考えられる」としていた。

判断の決め手は「現実的悪意」

 米Rolling Stoneが入手した判決文によると、ニューヨーク州最高裁判所のレスリー・A・ストロス判事は、現地時間10月19日、モーガンがマライアの「現実的悪意」を立証できていないと判断した。

 ニューヨーク州の反SLAPP法(言論を封じることを目的とした訴訟を防ぐ法律)のもとでは、名誉毀損を訴える側は、相手が虚偽と知りながら、あるいは真実かどうかを著しく軽視して発言したことを示さなければならない。判事は、兄妹の関係が悪化していることを持ち出すだけでは、この要件を満たさないとし、「原告は、被告が兄に悪感情を抱いていると主張しているが、それだけでは不十分だ」と結論づけた。

マライア側は「作家を守る判断」と歓迎、兄側は上訴へ

 マライアの代理人を務めるジョン・ローゼンバーグ弁護士はRolling Stoneに対し、マライアは「自伝が公共の利益に関わる重要な問題を扱っていると裁判所が認め、兄の名誉毀損の請求をすべて退けたことに満足している」とコメント。判決の意義は彼女個人の利益にとどまらず、「公共の関心事について声を上げる作家には、幅広い保護が与えられなければならないことを確認するものだ」と強調した。

 一方、モーガン側の弁護士は「これまでの判断とまったく矛盾しており、今回の決定には同意できない」として、近く上訴する方針を示している。最終的な決着はまだ先になるかもしれない。

 マライア・キャリーはこの秋、名盤『デイドリーム』の記念盤を発表したばかり。音楽活動では節目の年を迎える一方、家族との確執はいまも続いている。

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