「私は音楽を売りたい」
人気ラッパーのニッキー・ミナージュのニューアルバム『クイーン』が、トラヴィス・スコットのニューアルバム『アストロワールド』に阻止され、全米アルバムチャートが2位に収まったことで、トラヴィスのPR方法を批判して始まった2人のバトル。
トラヴィスの恋人であるカイリー・ジェンナーや、ニッキーと親交が深いアリアナ・グランデを巻き込んだこのバトルについて、人気トーク番組『エレンの部屋』に出演したニッキーが、胸のうちを語った。
司会者のエレン・デジェネレスが、トラヴィスに1位を奪われたことに不満を覚えているのか問われたニッキーは、「自分の気持ちを表現しただけで、なぜみんな私が不満だとか怒っているとか言うわけ?だったら私はいつも怒っていることになるわ」と説明。
その上で、「どんな気持ちなの?」とエレンに聞かれると、「顔面を殴ってやりたい気持ちよ」 と、悔しさがにじむ率直な感想を述べた。
その理由としてニッキーは、トラヴィスがアルバムをアピールするより、グッズやツアー関連のものを積極的にPRする“音楽の売り方”に難色を示す発言をした。
「だって、これは正しいことかそうでないか、フェアがどうかの話だから。私のアルバムが2位だったことは気にしていない。ただ、2位だった私のアルバムが、作品をPRすべき時にTシャツやまだ発表もされていないツアーのパスを売り出しているアルバムに抑えられたことに、騙された気がしてたまらない。私は音楽を売りたいの」
そしてニッキーは、以前から訴え続けている男性優位的なヒップホップ業界だからこそ、不満などがあればオープンに発言する姿勢でいる理由を、こう熱く語った。
「いじめられるのも嫌だし、利用されるのも嫌だし、時に脅しの策略をしてくる人もいる。だからなのか、とくに黒人女性は“怒っている”とか“冷たい”って言われるの。そんなことがあるから、私たちは自己防衛したり立ち上がって声をあげたりしちゃいけないようなかんじになる。そんなの私は認めない」
(フロントロウ編集部)