アン・ハサウェイ、オーディションの“役”を誤解
クリストファー・ノーラン監督が手掛けて大ヒットした映画『ダークナイト』3部作。主演のクリスチャン・ベールや、ジョーカー役の故ヒース・レジャー、ゴードン警部役のゲイリー・オールドマンなど、キャラクターにぴったりの配役もあり、DCコミックスファンからも高い評価を得た今シリーズの完結作『ダークナイト ライジング』では、とくに、キャットウーマン役のアン・ハサウェイが理想的だと話題となった。
アンはこの作品をきっかけにノーラン監督と交流を持ち、2014年の映画『インターステラー』にも出演した。しかし、ノーラン監督を前にしたキャットウーマンのオーディションには、なかなか恥ずかしい思い出があるようで、英BBC Radio1でこう話し始めた。
「(オーディションの部屋に)入って、私はヴィヴィアン・ウェストウッドの美しいけど個性的なストライプ柄の仕立てのトップスを着て、それに、ジョーカーっぽい靴を履いてた。そしてクリス(ノーラン監督)に、クレイジーな笑顔を見せようと演技したの」
個性的なファッションに、ジョーカーっぽい靴、そしてクレイジーな笑顔…? クールなキャットウーマンっぽくないけれど、それもそのはず、アンはこの時のオーディションを、なぜかハーレイ・クインのオーディションと誤解していたそう!
クリストファー・ノーラン監督、冷静な一言
派手でクレイジーな精神科医で、ジョーカーの彼女でもあるハーレイは、ノーラン監督の『ダークナイト』シリーズには出てこない。なぜアンがこのような誤解をしたのかは明かされなかったけれど、彼女はなんとオーディション開始から1時間もハーレイを演じ続けたという。すると、やっと口を開いたノーラン監督はこう言ったそう。
「うん、僕がこんなこと言う必要はないと思うけど、これはキャットウーマン(のオーディション)だよ」
1時間も別のキャラクターを演じたあとに、監督にあらためてそんなことを言われるだなんて、どう考えても赤面もの。しかしアンは、とにかくキャットウーマンムードになるため、「その瞬間に、別の方にギアチェンジして、『オッケー、今ね、私はセクシーなの。セクシー。このトップスなんか嫌い。いや大好きだけど。でも今じゃない。セクシーなのよ』って念じた」という。
こんな恥ずかしい経験を明かしたアンだけれど、結果的にキャットウーマン役に選ばれ、ファンからも高い人気を得る結果に。終わり良ければすべて良しということで、恥ずかしい思い出も消化できているよう。(フロントロウ編集部)