テイラー・スウィフト、「善い行い」をした少女に感謝
シンガーのテイラー・スウィフトは、新型コロナウイルス禍に、職を失い生活に困窮するファンたちに直接送金を行なったり、休業を余儀なくされ経営難に陥った故郷のレコード店の店員たちの給料と保険料を肩代わりするといった、より人々に寄り添った方法で独自の支援を行っている。
困った人々を金銭面で支えるというチャリティ活動と並行して、テイラーが行なっているのが、こんな状況だからこそ、できる限り誰かの助けになりたいと、“善い行い”を実践している人たちに感謝と尊敬の気持ちを伝えるということ。
米サウスダコタ州に暮らす11歳の少女エマーソン・ウェバーは、普段から手紙を書くことを趣味としている。携帯電話やスマホを持っていないエマーソンにとって、手紙は、普段から友だちや遠く離れて暮らす親族などとコミュニケーションをとる重要な手段。新型コロナウイルスの感染拡大のために外出自粛を続けている昨今は、なおさら必須となっている。
Em has a serious letter writing habit. She maintains active correspondence with over a dozen of her favorite people. And, if you’ve been the lucky recipient of one of Em’s hand decorated letters and envelopes, then you have a pretty good idea of the joy they bring. pic.twitter.com/82FnWRsD5B
— Hugh Weber (@hughweber) May 2, 2020
ある日、いつも自分が出す手紙を配達したり、相手からの返信を届けてくれている郵便配達員のおじさんの偉大さに気がついたエマーソンは、彼に宛てて、感謝の気持ちをめいっぱい綴った手紙を書くことに。
エマソーンからの「あなたは、私にとってとても重要な人です。私は誰かを幸せにしたくて手紙を書いているけど、あなたも私を幸せにしてくれています!」などと書かれた手紙を受け取ったこの郵便配達員は、その内容に胸を打たれ、上司と一緒にエマーソンに返事の手紙を書くとともに、ほかの郵便局員たちにもエマーソンからの感謝の言葉をシェアした。
エマーソンからの手紙は、やがて、アメリカ国内の郵便局で働くスタッフたちにも共有。
すると、エマーソンのもとには、アメリカ全土の郵便局職員たちからの「私たちの仕事を認めてくれてありがとう!」、「誰かが自分の仕事の重要さを評価してくれていると知って、すごく嬉しかった」といった内容のお礼の手紙が何百万通も届くこととなった。
この心温まるストーリーは、全米の人々の胸を打ち、郵便局員を含む必須労働者たちに対して、もっと感謝の気持ちを伝えるべきだという啓発にもつながった。
テイラーが反応、お礼の手紙とプレゼントを贈る
テイラーの大ファンで、普段から友だちへの手紙に書いているのと同様に、郵便配達員のおじさんに宛てたお礼の手紙でも、つい、テイラーのことについて触れたエマーソン。
エマーソンの人々を元気にする行いについて知るとともに、彼女が自分のファンであることも知ったテイラーは、エマ―ソンに宛てて、サプライズギフトを贈った。
She finished with a greeting from her pets and a closing like so many of Emerson’s own letters.
— Hugh Weber (@hughweber) May 13, 2020
“...a big hug from me! Love, your pen pal, Taylor❤️” pic.twitter.com/3T1p9low8Z
そのなかには、テイラーによる、エマーソンの名前が入った手描きの花の水彩画やオフィシャルグッズのほかにも、じつは、自分自身も手紙を書くのが大好きだというテイラーが、手紙を書く際の必需品にしている、シーリングワックス(封蝋)(※)のセットも。
She talked about her passion for handwriting letters & noted, “the bag I sent along with this letter contains one of my favorite letter writing tools — wax seals to seal envelopes.”
— Hugh Weber (@hughweber) May 13, 2020
She continued, “I’m sorry they look messy. I couldn’t get new ones in time so I sent you mine.” pic.twitter.com/lFBzRQLP0P
※手紙の封筒や文書に封印を施すために用いる蝋(ろう)のこと。印璽(いんじ)と呼ばれるスタンプをついて封をする。
テイラーのラッキーナンバーである「13」と書かれた超貴重なオリジナルのシーリングスタンプも同梱されていたが、テイラーは、このスタンプが“使用済み”であることをエマーソンに宛てた手紙の中で謝罪。
「汚くてごめんね。新しいものが間に合わなかったから、私が使っていたものを送ります」とその理由を説明した。
一連の出来事についてツイッターで明かしたエマーソンの父親によると、憧れのテイラーからの”おさがり”という、かけがえのない贈り物はもちろん、テイラーが自分の行動に心を動かされ、「あなたが生まれ持った共感力や他人の感情に関する好奇心、誰かの1日を明るくしようとする意欲に感動した」と手紙の中で褒めてくれたことに感動したエマーソンは、家族と一緒に号泣したそう。
ちなみに、エマーソンいわく、テイラーから送られてきた贈り物の小包からは「幸せの香り」がしたという。(フロントロウ編集部)