今週は自殺予防啓発週間
9月10日の「世界自殺予防デー」にちなんで、日本では今週9月10日から16日が「自殺予防週間」として、アメリカでは9月6日から12日までが「自殺予防啓発週間(suicide prevention awareness week)」と位置付けられている。この期間は、「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現に向けて、すべての人たちが連帯してメンタルヘルスをケアすることの重要性を啓発する1週間となる。
ここ日本でも厚生労働省や自治体などを中心に、すでに様々な啓発活動が行なわれているけれど、個人単位でできることとしては、どんなことがあるだろう? 今回、アメリカの人気ロック・デュオであるトウェンティ・ワン・パイロッツのメンバーであるタイラー・ジョセフが、個人でできる「ある取り組み」をツイッターで提案した。
「連絡先を知っている3人に連絡をして」
「ストレスド・アウト(Stressed Out)」などのヒット曲で知られるトウェンティ・ワン・パイロッツのタイラーが提案したのは、“連絡先を知っている身近な誰かに連絡をする”という方法。
タイラーは「自殺予防啓発週間」の初日を迎えた米現地時間9月6日に、ツイッターで次のように提案した。
today is the start of suicide prevention awareness week.
— tyler jøseph (@tylerrjoseph) September 6, 2020
i encourage you to reach out to three people in your contacts and simply ask how they are doing.
an actual phone call is best.
push through the awkwardness.
chances are, you’ll both be inspired and encouraged.#KeepGoing
「今日は自殺予防啓発週間の始まり。
僕はみんなに、連絡先を知っている3人に連絡をして、その人たちにどうしているか訊くことを奨励したい。
実際に電話をかけられたら一番いいね。
(連絡する)気まずさを乗り越えてみて。そうすればきっと、2人とも元気付けられると思うし、励まされるはずだよ。
#進み続けよう(#KeepGoing)」
メンタルヘルスの問題を緩和する一つの方法としてよく挙げられる、“誰かとのコミュニケーション”。たとえ自分が今はメンタルヘルスにとりわけ問題を抱えていないとしても、連絡先を知っているあなたの“大切な誰か”は、あなたからの連絡で救われることがあるかもしれない。もしも、それがしばらく連絡を取っていない相手だとしても、タイラーが言う通り、「気まずさを乗り越えて」連絡を取ってみたら、自分にとっても、相手にとっても励まされるものになるはず。
新型コロナウイルスによる自粛生活で、コミュニケーションのあり方も例年とは異なる今、コミュニケーションの大切さが改めて認識されつつある。まずは、スマホの連絡先であれ、SNSアプリの友達欄であれ、誰に連絡を取ってみるか選ぶところから始めてみて。
タイラーはこの投稿に先駆けて投稿したツイートで、メンタルヘルスと向き合う手段も紹介している。「僕は音楽を使ったり、ユーモアや、1人の時間、ソーシャルメディアからの離脱、家族を使ったり、友達との嫌だけど正直な会話を持ってみたり、そして時には泣いたりしている。いくつか手段はあるんだけど、全員に効果があるとは限らない。失ってしまった支えを取り戻せる手段を探してほしい」と、それぞれの方法でメンタルヘルスと向き合うことができると呼びかけた。(フロントロウ編集部)