元ワン・ダイレクションのメンバーであるゼイン・マリクがツイッターに珍しく自分の意見を投稿して、日本時間3月15日には第63回授賞式が控えているグラミー賞に向けて透明性がないと強い言葉で批判した。(フロントロウ編集部)

ゼインがグラミー賞を批判

 2021年1月にサードアルバム『ノーバディ・イズ・リスニング』をリリースしたゼイン・マリクは、SNSなどでほとんど自身の考えを公にしないことで知られている。ファンである総合格闘技団体UFCについてのツイートはたまにするものの、例えば交際しているジジ・ハディッドとのことについてなど、プライベートにまつわる投稿はほとんどしない。

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 そんなゼインが、今回珍しくツイッターで自身の考えを表明して、グラミー賞や、賞を主催しているザ・レコーディング・アカデミーらを批判する文章を投稿。「グラミーも、関係しているすべての人たちもクソ食らえ。握手をしてギフトを贈らない限り、ノミネーションを考慮されることはないんだ」と、強い言葉を使いながら、関係者と仲良くしなければグラミー賞にはノミネートされないと匂わせた上で、「来年はアンタらに菓子折りでも贈るよ」と皮肉った。

 過去には、テイラー・スウィフトとのコラボ曲「I Don't Wanna Live Forever」が2018年の第60回グラミー賞で、最優秀楽曲賞(映画、テレビ、その他映像部門)にノミネートされたことがあるゼイン。ちなみに、来週開催される第63回グラミー賞の受賞対象は、2019年9月1日から2020年8月31日までにリリースされた音楽作品となっているため、ゼインが2021年1月15日にリリースした最新作『ノーバディ・イズ・リスニング』はまだ受賞資格がない。

 ゼインは「僕のツイートは個人的なものでなければ、(ノミネートされる)資格についてのものでもない」と別のツイートで明記した上で、「包括性を必要としていることや、ノミネーションのプロセスにおいて透明性がないこと、それから、好みや人種差別、政治が投票プロセスに影響を与えてしまっていることについてのものだよ」と、グラミー賞における不平等な選出方法に疑問を投げかけるための投稿だと説明した。

グラミー賞を批判したアーティストは他にも

 例年、ノミネーションや受賞結果をめぐって様々な議論が巻き起こるグラミー賞だけれど、今年のノミネーションが発表された時に最も話題になったのが、「Blinding Lights」が2020年に世界で最も売れた楽曲に認定されるなど、年間を通して大活躍だったザ・ウィークエンドが、1部門にもノミネートされなかったこと。

画像1: グラミー賞を批判したアーティストは他にも

 1部門もノミネートされなかったのは、ザ・ウィークエンドがグラミー賞授賞式ではなく、現地時間2月7日に開催された第55回スーパーボウルのハーフタイムショーへの出演を選んだことに対する仕打ちだと報じられているなかで、当のザ・ウィークエンド本人は当時、「グラミー賞は腐ったままだ。あなた方には私と私のファン、そしてこの業界に、“透明性”をはっきりさせる義務がある」とグラミー賞を批判している。

 ザ・ウィークエンドが1部門もノミネートされないというまさかのサプライズをめぐっては、仲間のアーティストたちからも彼の肩を持つ声が寄せられており、彼と同じくカナダはトロントの出身であるドレイクは、「何とかして改善して欲しいと願ってるけど、どうしても自分のやり方を変えることができない親戚みたいなもんだよ」と、グラミー賞を“保守的で頑固な親戚”に例えて揶揄。

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 また、これまで2度のノミネート歴があるホールジーも昨年11月、「グラミー賞の(選考)プロセスは捉えどころがない」とした上で、「その裏で密かに行なわれている(政治的な)パフォーマンスが重要になることもある。然るべき人と知り合うだとか、人づてにキャンペーンを行なうだとかね。握手をして、『賄賂ではありません』ってギリギリ言えるくらい曖昧な賄賂を使うこともある」と、今回のゼインと同様、ノミネートされるには裏での根回しが重要だと主張していた。(フロントロウ編集部)

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