『ゲーム・オブ・スローンズ』のレナ・ヘディとハンナ・ワディンガムは、拷問のシーンを通して親しくなったという。(フロントロウ編集部)

『GoT』の女性キャラクターたち

 ドラマ史に残る世界的大ヒットを記録した『ゲーム・オブ・スローンズ』では、エミリア・クラークによるデナーリス・ターガリエンや、メイジー・ウィリアムズによるアリア・スターク、グェンドリン・クリスティーによるブライエニーなど、様々な女性キャラクターが活躍したことも人気に火をつけた。

 一方で、ファンから嫌われまくったキャラクターの存在も、ドラマを面白くした要因だろう。レナ・ヘディが演じたサーセイ・ラニスターはシーズン1から最終章まで登場し、その間にはサーセイが落ちぶれる展開もあったが、その最後には多くのファンが様々な思いを抱いた。

 そんな彼女は、『ゲーム・オブ・スローンズ』の撮影を通して、あの人と親しくなったという。それは、セプタ・ユネラを演じたハンナ・ワディンガム。

画像: レナ・ヘディ(左)、ハンナ・ワディンガム(右)。

レナ・ヘディ(左)、ハンナ・ワディンガム(右)。

レナとハンナ、拷問の撮影はトラウマ

 レナとハンナが初めて顔をあわせた撮影は、なんと、シーズン5でサーセイが全裸で城まで“恥辱の道”を歩く「贖罪の行進」のシーンだったという。このシーンは、シリーズのなかでも語り継がれる衝撃のシーンとなっているが、その過酷な撮影に臨むレナを見たハンナは、その9週間前に誕生したばかりだった自身の娘はレナのようになってほしいと思ったと、米EWの対談で振り返る。

 米EWのオンライン対談では、レナはすっぴんにも見えるラフなスタイル、ハンナはキャミソールトップスで、片脚を椅子に乗せるというリラックスした様子を見せ、2人の親しさを感じさせる。

 そして話は、サーセイがセプタ・ユネラに水責めの拷問を行なったシーンについてに。この拷問の撮影はあまりにトラウマな経験だったそうで、2人はそれについて話してこなかったという。

 しかしそれぞれが、その撮影について口を開いたことはあり、ハンナは「出産以外での人生で最悪の日」とし、レナは「本当に本当にタフな日」だったと語っている。というのも、本編においてこのシーンは1分半ほどの長さとなっているが、撮影では10時間も費やされたのだ。

 ハンナによると、映像がCGで作り出されたものだと誤解している人も多いそう。しかし拷問された側の彼女は、10時間もストラップで拘束された状態で撮影をこなし、そんな彼女を目の前にしたレナは、「あなたとあのシーンをやることにぞっとした」という。

 撮影といえど、トラウマになるような経験をすることになったハンナとレナ。しかしその経験によって、あるポジティブなことも起こったという。

 ハンナ:「あのトラウマな経験、そしてあなたがアソコを出したまま道を歩くということが私たちに与えた1つのことは、あなたと私(を非常に親しくしたということ)。まず、私は(ドラマに)加わることにすごく緊張していた。だってあなたは女性たちのなかの女王みたいで、私は9週間前に赤ちゃんを出産したばかりのバカって感じだったから」

 レナ:「そしてあなたが私に会った時、あなたは私も同じくバカだって気づいたよね!(笑)」

画像: レナとハンナ、拷問の撮影はトラウマ

 レナはこれまでにエミー賞ノミネートを5回経験しており、ハンナはイギリスで最も権威ある演劇賞のローレンス・オリヴィエ賞に複数回ノミネートされたことがある。そんな演技派俳優たちだからこそ、ともに過酷な撮影を乗り越えた。

 ちなみに、『ゲーム・オブ・スローンズ』の撮影では、女性俳優同士が助け合っていたことは知られており、ミッサンデイ役のナタリー・エマニュエルは、デナーリス役のエミリアとお互いを気にかけあっていたと明かしている。

(フロントロウ編集部)

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