今週リリースされた新曲のなかから、フロントロウ編集部がピックアップした楽曲をプレイリストにしてご紹介。(フロントロウ編集部)

ホールジー「I am not a woman, I’m a god」

 7月に恋人で脚本家のアレヴ・エイディンとの第1子エンダー・リドリー・エイディンを出産したホールジーが、通算4作目となるニューアルバム『If I Can't Have Love, I Want Power(イフ・アイ・キャント・ハヴ・ラヴ、アイ・ウォント・パワー)』をリリース。ロックバンド、ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーとアッティカス・ロスがプロデュースを手がけ、フー・ファイターズのデイヴ・グロールらも参加した本作は、これまでで最もロック色の強い作品となっている。

 アルバムのリリースを発表した際には、ホールジーが片方の乳房を露出し、赤ちゃんを抱いているカバーアートも大きな話題に。ホールジーはカバーアートのコンセプトについて次のように述べている。

 「このアルバムのコンセプトは、妊娠と出産にまつわる喜びと恐怖。カバーアートには、私自身が過去数カ月間に経験した心情を反映することが重要でした。聖母と娼婦の両分とでも言いましょうか。自分がセクシャルな存在でありながら、我が子を育み恩恵を与える器(うつわ)にもなれるという2つの概念は、平和的にパワフルに共存できるものです。過去数年間、私の体はあらゆる方法において世界に属してきました。このイメージは、私が自分自身のからだの自己決定権を取り戻し、人間としての生命力や誇りや強さを確立するための方法の1つです。このカバーアートは、妊娠中や産後のボディは美しく、称賛に値するとして祝福するものです。産後の体型や授乳に関する社会の偏見を根絶するには、まだまだ長い道のりが待っています。これが正しい方向へと進むための一歩となることを願っています」

セレーナ・ゴメス & カミロ 「999」

 今年3月に自身初となるスペイン語プロジェクトのEP『Revelación(リヴェラシオン)』をリリースしたセレーナ・ゴメスが、再びラテン・ソングをリリース。コロンビア出身でラテン・グラミー賞受賞歴もあるアーティストであるカミロを迎えた全編スペイン語のシングル「999」を発表した。

 父親がメキシコ系アメリカ人のセレーナは、以前からスペイン語の楽曲を制作することを切望しており、世界に分断の危機が訪れている今だからこそ、自身のルーツでもあるラテン系ミュージックの力を借りて何かしらのメッセージを発信したいと思ったことを、今年1月行なったApple Musicのインタビューで語っている。

メイジー・ピーターズ「Elvis Song」

 エド・シーランのレーベルであるジンジャーブレッド・マン・レコードと契約を結び、レーベルに移籍してからは最初のシングルとなる「Psycho」を7月2日にリリースしたシンガーソングライターのメイジー・ピーターズ(21)が、待望のデビューアルバム『You Signed Up For This(ユー・サインド・アップ・フォー・ディス)』をリリースした。

 メイジーはアルバムについて次のようにコメントしている。「アルバム『You Signed Up For This』は、私の人生(といってもまだ大して長くないけど)の足跡であって、とっても誇りに思っている作品。偏った考えかもしれないけど、これまでで多分一番お気に入りのアルバムだと思う。このアルバムがリリースされて、沢山の人たちのフェイバリットになってくれたら本当にいいなって思う」

キム・ペトラス「Future Starts Now」

 カイゴやチャーリーXCXらとのコラボレーションで知られ、カミラ・カベロやトロイ・シヴァンのワールドツアーではオープニング・アクトに抜擢されるなど、ポップミュージックのシーンで注目を集めてきたドイツ出身のシンガーソングライターであるキム・ペトラスが、ついにメジャー・デビュー。アリアナ・グランデやテイラー・スウィフトらが所属するリパブリック・レコードと契約を結び、移籍第1弾となるシングル「Future Starts Now」をリリースした。

 キムは「Future Starts Now」について次のようにコメントを寄せている。「ロックダウンが始まったとき、とても不安だったの。というのも、私にとって最も不安に感じるのは、仕事や好きなことができないことだから。『Future Starts Now』は、未来や失われた時間についてストレスを感じる代わりに、現在にとどまろうとしたことから生まれた楽曲」

グリフ「One Night」

 ブリット・アワードにて期待の新人に授与されるライジング・スター賞を受賞したシンガーソングライターのグリフが、今年6月にリリースしたミックステープ『One Foot In Front Of The Other(ワン・フット・イン・フロント・オブ・ジ・アザー)』以来となる神曲「One Night」をリリース。

 グリフはこの曲について次のようにコメントしている。「『One Night』は、自分がいつも闇や重荷を背負っているように感じることについての曲。昼間は周りに人がいたり、忙しかったりして気が散ると思うのですが、ベッドに入ってから眠りに着くまでの間は自分の心の重荷がどんどん大きくなるのに十分な静けさがあります。私はこの曲を通してなぜ自分がそれを振り払うことができないのかを理解しようとしていて、サビでは追い詰められた自分がせめて一晩だけでも一人になりたいと切実に願う姿を表しています」

今週のプレイリスト

 今週は他に、ケンドリック・ラマーにとって久しぶりの神曲となるベイビー・キームとの「family ties」、およそ3年半ぶりとなるニューアルバム『スター・クロスト(star-crossed)』を9月10日にリリースすることを発表したケイシー・マスグレイヴスの神曲「justified」、10月22日に全国公開される映画アニメ映画『ロン 僕のポンコツ・ボット』に提供したリアム・ペインの2021年ファースト・シングル「Sunshine」、ワンリパブリックがリリースしたおよそ5年ぶりのニューアルバム『Human(ヒューマン)』より「Sunshine」をピックアップ。

 加えて、ザ・ナショナルのアーロン・デズナーと、ボン・イヴェールのジャスティン・バーノンという、テイラー・スウィフトの『フォークロア』『エヴァーモア』にも参加したコンビがビッグ・レッド・マシーンとしてリリースしたニューアルバム『ハウ・ロング・ドゥ・ユー・シンク・イッツ・ゴナ・ラスト?』より、再びテイラーとコラボした「Birch」、ノルウェー出身のシンガーであるシグリッドの新曲「Burning Bridges」、マシュメロとのコラボでも知られるチャーチズがリリースした4thアルバム『スクリーン・ヴァイオレンス』より「California」を選出した。

 ※下記にはスポティファイのプレイリストへのリンクが含まれます。表示されない場合はフロントロウのオリジナルサイトでお読みください。

 8月にピックアップした楽曲をまとめたプレイリストはこちら。

(フロントロウ編集部)

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