マルーン5のフロントマンであるアダム・レヴィーンが、複数の盗作疑惑が浮上しているシンガーソングライターのオリヴィア・ロドリゴを擁護した。(フロントロウ編集部)

テイラー・スウィフトやパラモアを追加でクレジットしたオリヴィア・ロドリゴ

 今年1月にデビューシングル「ドライバーズ・ライセンス(drivers license)」をリリースして一躍今年の注目新人の1人となり、5月21日にリリースした待望のデビューアルバム『サワー』ではソングライターとしての幅広さを証明したオリヴィア・ロドリゴ(18)だが、デビューアルバムをリリースして以降、アルバムの楽曲のクレジットを何度か変更している。

画像: テイラー・スウィフトやパラモアを追加でクレジットしたオリヴィア・ロドリゴ

 一度目は、アルバムからのセカンドシングル「deja vu」のクレジットで、オリヴィアはアルバムをリリース後、この楽曲にテイラー・スウィフトの「Cruel Summer」が影響を与えたとして、「Cruel Summer」のソングライターであるテイラー・スウィフトとジャック・アントノフ、セイント・ヴィンセントの3人を、「deja vu」のソングライターとして新たに追加

 二度目は、オリヴィアにとって2曲目の全米1位獲得曲となったサードシングル「good 4 u」に関連したもの。同曲については、リリース当初からロックバンドのパラモアが2007年にリリースした「Misery Business」との類似性が指摘されていたのだが、先月、正式にパラモアのフロントウーマンであるヘイリー・ウィリアムスと元ギタリストであるジョシュ・ファロが、「good 4 u」のソングライターに追加された。

アダム・レヴィーンがオリヴィア・ロドリゴを擁護

 後に正式にクレジットを追加したオリヴィアだが、一部からは楽曲の“盗作”ではないかとする指摘する声も。そうしたなか、今回、マルーン5のフロントマンであるアダム・レヴィーン(42)がオリヴィアをめぐる一連の騒動についてコメントを寄せた。

画像: アダム・レヴィーンがオリヴィア・ロドリゴを擁護

 アダムは「オリヴィア・ロドリゴについての騒動があるよね」とインスタグラムストーリーズに投稿した動画で語り、「これはトリッキーなことなんだ。曲を書いたことがある人なら知っていると思うのだけど、うっかり何かを盗んでしまうことがあって、それを録音して、リリースして、訴訟になってしまうことがある」と、一連の騒動について言及している。

 「そうなるのは自然なことなんだけど、時にそれがこじれてしまうこともあって、法的措置を取ることが正当だとされる時もある。時には、法的措置を取るのが正当ではないとされることもね」と、盗作が疑われる時でも法的措置に発展するかは場合によるとした上で、「そのグレーなエリアが、このところどんどん醜くなってしまっているんだ」と、近年ではその境界が曖昧になっていると続けた。

 「『Blurred Lines』の訴訟が状況を変えたと思っている」とアダムは続けて語り、ロビン・シックやファレル・ウィリアムスが2013年にリリースしたヒット曲「Blurred Lines」が、マーヴィン・ゲイによる1977年リリースの楽曲「Got to Give It Up」を盗作しているとして、8億円以上の賠償を命じられた2015年の裁判が、著作権に関する状況を一変させたと指摘。その上で、オリヴィアをめぐる騒動については、「僕らはもう少し思いやりや理解をもって向き合えたんじゃないかなと思うよ」とオリヴィアを擁護し、彼女のような若いアーティストたちに“盗作”だと迫ることに次のように苦言を呈した。

 「音楽はクリエイティブなものだからね。それが壊れてしまうのを僕は見たくない。その世代の人たちに倣ったことをやっている新人アーティストを取り除こうとするなんて、ものすごく酷いことだと僕は思うね。若い世代の全体に違った音楽のアイディアを紹介できるのはクールなことだと思う。まあ、あくまで僕の意見だけどね」

 オリヴィアをめぐっては、自身の楽曲からの盗作疑惑が浮上したエルヴィス・コステロも今回のアダムと同様、オリヴィアを擁護する姿勢を示している。(フロントロウ編集部)

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