ディズニーランドの元キャストがNG行為を明かす
ディズニー・カレッジ・プログラムという制度を利用して、米フロリダ州オーランドにウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート(以下ディズニーワールド)でキャラクターとして約4ヵ月間働いていた元キャストが、キャラクターに対して絶対にやってはいけない「5つ」のことを米Insiderのインタビューで明かした。
(1)キャラクターをおもちゃのように触ったり扱ったりする
キャラクターを見るとつい触りたくなってしまう気持ちはわかるが、キャラクターにも心がある。元キャストいわく、ディズニーワールドで働いているあいだ、ミッキーの耳やプルートのしっぽを引っ張ったりする大人や子供をごまんと見てきたという。自身も被害にあったそうで、衣装の毛を引っ張られ、首の一部が露出してしまったことを明かしている。
また、言うまでもないが、キャラクターの体を不適切なかたちで触るセクハラ行為もNG。過去に、ディズニーランドでプリンセス役のキャストが性犯罪歴のある客から卑猥な行為を受けて泣き出してしまうという事件や、ミッキーマウスやミニーマウス、ドナルドダックといったマスコットの“中の人”として働くキャストたちに対するセクハラ行為が連続で発生して大問題になったことがある。そうした行為をした場合、最悪、出入り禁止になる可能性もあるのでご注意を。
(2)キャラクターが答えられないような質問をわざとする
キャラクターが答えるのを躊躇したり、気まずい思いをしたりする質問は絶対にダメ。とくに近年、“バズる動画”を撮影するために予想外のことや不適切なことを言わせようとするゲストが増えており、キャラクター役のキャストを困惑させている。
ディズニーランドでキャラクターに扮するキャストには、「いかなる時もそのキャラクターを演じることを全うしなければならない」という鉄の掟がある。つまり、いくらゲストの要求でも、そのキャラクターのイメージを壊すようなことをカメラの前で言うことはできないのだ。仮にゲストのお願いを断ることができず、カメラの前で不適切なことを言ってその動画が拡散されてしまった場合、キャストが何かしらのペナルティを受ける可能性もある。
キャラクターと何を話していいかわからないときは、「最近何してる?」や「好きなアトラクションは何?」と聞くといいと元キャストはアドバイスする。
(3)明らかに別の場所を歩いているときに写真やサインを求める
ディズニーワールドでは、キャラクターのミート&グリートは決まった場所で行なわれることが多く、キャラクターがまったく関係ない場所を歩いているときはどこかへ移動中の可能性が高い。ミート&グリートの場所に向かっているときに、声をかけて引きとめるようなことをすれば、キャラクターの到着が遅れることになる。キャラクターと触れ合える時間や場所について、アテンド役のキャストや他のキャストの言葉に耳を傾けることが大切。
(4)ペンとサイン帳を用意していない
アメリカのディズニーランドおよびディズニーワールドでは、ミッキーマウスをはじめとするキャラクターからサインをもらうことができるのだが、Insiderのインタビューに応じた元キャストは、準備ができていない人が多すぎると苦言を呈する。キャラクターのサポートをするキャストが、待ち時間のあいだ、「ペンとサイン帳をあらかじめ用意しておいてください」と何度もアナウンスしているにもかかわらず、何も準備していない人が一定数いるのだそうで、キャラクターと触れ合う時間を十分に確保するためにも、“準備万端”にしておこう。
(5)嫌がる子どもを無理にキャラクターに会わせる
子どもがキャラクターと近づいたときに、明らかに動揺したり、怖がったり、“会いたくない”と拒否反応を示したりする場合は、無理にハイタッチやハグをさせないでほしいと元キャストは訴える。キャラクターとのミート&グリートがすべての子どもにとって楽しい時間とはかぎらない。
また、子どもが明らかに怖がっている場合、キャラクターを演じるキャストも居心地が悪い思いをする。子どもが嫌がっているのがわかったとき、この元キャストは「事態を悪化させないようにすることだけを考えていた」そうで、「親が求めている写真は、子どもにトラウマを植え付けるほどの価値はない」と語った。
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(フロントロウ編集部)