エズラ・ミラーの度重なる不祥事によって、彼の主演作『ザ・フラッシュ』の公開にもいよいよ暗雲が立ち込めている。(フロントロウ編集部)

エズラ・ミラーが度重なる問題行動

 映画『ファンタスティック・ビースト』や『ウォールフラワー』などへの出演で知られるエズラ・ミラーは、ここ数年で深刻な問題行動が増加。2020年4月にアイスランドで女性の首を掴んで地面に押し倒した映像が拡散された。その後は少し静かになったが、2022年に一挙に不祥事が相次いでいる。

 2022年3月にはハワイ州で治安びん乱とハラスメントで逮捕・起訴され、4月にも暴行事件を起こして逮捕。2022年6月には過去に12歳の少女への洗脳・グルーミングを行なった疑惑が浮上し、少女の両親から訴えられていることも発覚。しかしエズラの所在が不明で、裁判所がエズラを探していたが、それを知ってかSNSに不可解な画像を投稿するという行動も取った。そして8月上旬には、5月にバーモント州の住宅に侵入してアルコールを数本窃盗したとして、強盗容疑で起訴された。

 そして先日、バーモント州にあるエズラの農場に住んでいた25歳の母親と、1歳、4歳、5歳の子どもたちの所在が不明になっており、警察はエズラが隠していると見ていると米Rolling Stoneが報じた。母親は6月にRolling Stoneの取材で、エズラの農場は「癒しの天国」だと話していたが、子どもたちの父親は、拳銃やマリファナが簡単に手に入る環境だとして危惧していた。そこで警察は8月の第1週目の週末に、子どもたちのために緊急の保護命令を出したのだが、エズラは、親子は2ヵ月前に出て行って以来帰ってきていないと主張しているという。

画像: エズラ・ミラーが度重なる問題行動

エズラ・ミラーの主演作『ザ・フラッシュ』はどうなる?

 エズラはDCEUでフラッシュを演じてきており、2023年6月23日には主演映画『ザ・フラッシュ』が全米公開予定だった。

 米THRによると、エズラの不祥事があったとしても、『ザ・フラッシュ』は2023年まで公開されないうえ、非常に高額な予算が割かれているため、ワーナー・ブラザースは本作を公開するという方針を見せていた。また、エズラが強盗容疑で起訴される前には、追加撮影にエズラが参加していた様子も目撃されていた。しかし、エズラの不祥事も続き、その内容も深刻化していることから、さすがに『ザ・フラッシュ』の公開にも暗雲が立ち込めてきたよう。

 また、予算9,000万ドル(約120億円)をかけて制作され、撮影もすでに完了していた、年内配信予定だった映画『バットガール』が配信も劇場公開もされないことになったことで、『ザ・フラッシュ』は公開されることに納得のいかないファンは多い。

 THRが関係者に取材したところによると、現時点では3つの可能性があるという。

 1つ目は、エズラが今後専門家の助けを借りることを選べば、ワーナー・ブラザースはエズラと面談の機会を設け、『ザ・フラッシュ』関連のメディア出演は制限したうえで、映画は予定通り劇場公開する。

 2つ目は、エズラが助けを得なくとも劇場公開は行なう。しかしエズラをメディアに登場させることはなく、『ザ・フラッシュ』以後のプロジェクトでは別の俳優を起用する。

 そして3つ目は、『ザ・フラッシュ』を公開しない。もしそうなった場合、2億ドル(約270億円)規模の映画が完全にお蔵入りになるのは前例のないことだという。

 THRによると、エズラはほぼすべてのシーンに登場しているため、新しい俳優を起用して撮り直すことは厳しいそう。しかしファンからは、ドラマの『THE FLASH / フラッシュ』でフラッシュを演じているグラント・ガスティンをエズラの代わりに起用してほしいと言う声は多く、これは非公式の“第4案”となっているとも言える。

 エズラの今後の行動によって変わってくる『ザ・フラッシュ』の行方。しかしまずは、被害者の心の傷が癒え、必要とされている人達には保護がなされることを願いたい。

(フロントロウ編集部)

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