女性による、女性のための映画を作る敏腕プロデューサーでもある
後の夫トム・アッカリーら友人たちと立ち上げた制作会社LuckyChap Entertainment
マーゴットのすごいところは、そんな女性たちが活躍するアクション映画を自らの手で製作しているところ。マーゴットは、2014年に後の夫となるトム・アッカリーら友人たちと制作会社LuckyChap Entertainmentを設立。メインキャストに女性たちが集結した2020年公開のDC映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』は、LuckyChap Entertainmentが共同製作を務めた。
マーゴットたちがLuckyChap Entertainmentを設立したのは、女性たちに映画業界における活躍の場を提供するため。「私たちは純粋に、この業界において女性たちの物語や、女性のストーリーテラーたちを広げていきたいと思ったのです」と、マーゴットは米The Hollywood Reporterに語る。
「素晴らしい役をもらえていない輝かしい女性たちが大勢います。そしてそのこと以上に、監督における男性と女性の割合や、脚本における男性と女性の割合のような統計的なところを考えれば、やるべきことはたくさんあります。そういう統計を知ったときに、ただ座って何もしないなんていうことはできません」。
ちなみに、俳優業をやりつつ、プロデューサー業も並行して行なうという、多忙な生活を送っているマーゴットだが、彼女は凄まじい切り替え能力でマルチタスクをこなす才能の持ち主でもあるという。プロダクションの共同設立者で、幼馴染でもあるソフィア・カーは豪Vogueにこう証言する。「彼女はプロデューサーと女優のどちらが向いているのだろうかとよく考えます。(製作と主演で参加した)『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』の時には、彼女はアイススケートをしながら、その合間を塗って音楽の予算について話し合ったり、ロケにかかる費用を比較したりしていました。その後でまた氷の上に戻って、(主人公の)トーニャ・ハーディングへと変身します。唯一変わったのは彼女の仕事量ですが、彼女はボスとしてすべてをこなしてみせるんです」。
1作目『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』でマーゴット・ロビーがアカデミー賞にノミネート
同社にとって最初の公開作となった、マーゴットの主演作『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で、マーゴットがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされるなどいきなり成功を収めたことを皮切りに、今やハリウッドで最も勢いのあるプロダクションの1つとなったLuckyChap Entertainment。キャリー・マリガンが主演した2020年公開の『プロミシング・ヤング・ウーマン』では、当時はまだ映画を監督したことがなかったエメラルド・フェネルを監督に抜擢して、彼女は監督デビュー作ながらアカデミー賞で監督賞と脚本賞にノミネート。見事、脚本賞を受賞した。
ちなみに、マーゴット主演&グレタ・ガーウィグ監督で実写映画化されることで大きな話題になっている、2023年7月21日全米公開予定の『バービー』も、製作はLuckyChap Entertainment。映画界における女性クリエイターの雇用を増やしながら、これからも注目作を次々と届けてくれそうだ。
インスタグラムはやっていないけれど...
2021年6月に「しばらくの間、ソーシャル・メディアから離れることにしました」とインスタグラムに投稿して、SNSを離れることを宣言したマーゴット。彼女のファンにとっては残念なお知らせだったが、LuckyChap Entertainmentのアカウントには時折マーゴットの情報もアップされているので、気になる方はチェックして。
(フロントロウ編集部)