2012年に全英1位を獲得したデビューアルバム『Contrast(コントラスト)』をリリースしてから今年で11年目を迎えたイギリス出身のコナー・メイナードは、2010年代から現在まで目まぐるしく移ろい続けてきたSNS時代に、最もうまく順応してきたアーティストの1人だ。YouTubeに投稿していた動画がきっかけとなり、後に自身のメンターとなったニーヨ(NE-YO)ら多くのアーティストからの称賛を集めてブレイクを果たしたコナーは、2020年にインディペンデント・アーティストとなって以降も、TikTokでは800万人以上のフォロワーを誇るなど、SNSを見事に使いこなしながら、多くのファンの心を掴み続けている。ニューアルバム『+11 Hours(+11 アワーズ)』をリリースするタイミングでそんなコナーにインタビューすることができたので、同作やこれまでのキャリア、TikTokを使いこなすコツ、そしてまだ未上陸の日本への思いなどを訊いた。(フロントロウ編集部)

TikTokでも800万人以上のフォロワーを持つ人気クリエイター

ーコナーさんは800万人以上のフォロワーを持つなど、TikTokでも大人気ですよね。コナーさんといえば、YouTubeにアップしていたカバー動画がきっかけでブレイクしましたが、ミュージシャンとして、音楽を広めるツールとしてこうした動画のプラットフォームがあることをどのように捉えていますか?

 どちらもすごく便利なプラットフォームだと思います。今で言えば、TikTokは多くの人たちが使っていますし、特に力を持ったプラットフォームになっていますよね。それぞれのプラットフォームをどう利用するかや、それぞれに合ったコンテンツをどう作成するかということを考えるのは、いつだって気が遠くなるような難しい作業です。それぞれに違いがあって、ユーザーの層も違うわけですから。

 そういうわけで、それぞれのプラットフォームに適したコンテンツを作るのはかなり難しい作業なんです。例えば、プロモーションしたい曲があるとしましょう。その時には、YouTubeやインスタグラム、フェイスブック、そしてTikTokのそれぞれに投稿するものを作る必要があるのですが、そのすべてを違うものにしなければいけないのです。それぞれのアイディアを練るのは本当に難しい作業なのですが、工夫してコンテンツを作れるように努力しています。簡単ではないですし、厄介ではあるのですが、音楽を多くの方々に聴いてもらうためには、やらなければいけないのです。

ーTikTokでバズるご自身なりのコツなどはあるのでしょうか?

 すぐにリアクションしたくなるものでなければいけないと思います。見た人をすぐに楽しませるものでなくてはいけません。そうでなければ、TikTokではすぐにスクロールされてしまいますから。最初の2〜3秒で興味を引くということが大切です。それから個人的には、コンテンツにパーソナルな要素を入れるようにしていますし、自分が笑いが好きなので、笑えるものにできるようにもしていますね。あとは、音楽を作っていることもあって、コンテンツには音楽を入れるようにもしていますし、何かしらのサプライズも入れるようにしています。いずれにせよ、とにかく興味を引くものにするということですね。それが僕なりのコツです。

ー韓国のSHAUNとコラボした「Way Back Home (feat. Conor Maynard) [Sam Feldt Edit]」は、ここ日本でも特にTikTokでバズりました。ご自身としてはこのヒットをどう受け止めましたか?

 実は数週間前にその事実を知ったんですよ! 日本でそんなにバズっていることを知らなかったので、本当に嬉しかったです。日本の方々が「Way Back Home」を聴いてくれていることを知ったときはすごくクールだと思いましたね。すごく嬉しいですよ。皆さんが聴いてくれて、しかも気に入ってくれているかもしれないなんて。なにせ、2018年にリリースしてから時間が経っていますからね。今になって好きになってもらえているというのは笑えますけど、日本のファンの方々からのサポートには感謝していますし、これからもそれが続いていってくれることを願っています。

ー先日、韓国で行なわれたソウル・ジャズ・フェスティバルではSHAUNとのコラボパフォーマンスも実現しましたね。

 最高でしたよ! 彼に会うのは初めてだったので、お互いに会うのをとても楽しみにしていましたし、一緒のステージに立つこともすごく楽しみでした。とはいえ、初めてということで僕としては少し緊張もあって。というのも、僕はエネルギッシュにパフォーマンスするタイプで、右往左往するような感じなのですが、彼がどんなスタイルでパフォーマンスするかは分からなかったので、「彼は跳ね回る感じなのかな? どちらかというとそっちかな?」みたいな感じで、少し不安もありました。

画像: ーTikTokでバズるご自身なりのコツなどはあるのでしょうか?

 蓋を開けてみたら、彼はすごく楽しくて、跳ね回るタイプだったんですよ。嬉しかったですね。パフォーマンスもクールなものになりましたし、ファンも最高でした。本当に楽しかったです。

ー5月の後半からオーストラリア&アジアツアーを回っていますが、アジアの印象はいかがですか?

 最高です。体験できることもカルチャーも違うので、たくさんの素晴らしいことを経験できています。とても楽しめていますし、また戻ってくるのがもう楽しみですよ。7月にはインドネシアでフェスティバルに出演する予定なのですが、それも間違いなく楽しいはず。それから、次は日本に来ることができたら理想ですね。次のツアーで訪れることができたらと思います。

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