NewJeans、カミーロ、J.I.D、キャット・バーンズという世界各国のアーティストとコラボした最新シングル「Be Who You Are (Real Magic)」をリリースしたジョン・バティステに独占インタビュー。2021年度の第64回グラミー賞で5部門を受賞して同年の最多受賞アーティストになるなど、現代の最重要アーティストの1人であるジョンに、同曲のインスピレーションや、同曲に込めた“自分らしくする以外はなしだから”というメッセージ、K-POPの躍進やBTSのVとの友情などについて語ってもらった。(フロントロウ編集部)

「Be Who You Are (Real Magic)」に込めた思い

 フロントロウ編集部では、「Be Who You Are (Real Magic)」を主導した張本人であるジョン・バティステに独占でインタビューを実施。滞在していたイギリスのロンドンからZoomを繋いでくれたジョンに「Be Who You Are (Real Magic)」が誕生した経緯について訊いてみると、音楽的には「レゲエ・ミュージックや、様々なコラボレーターたちとその音楽」にインスピレーションを受けていると教えてくれた上で、次のように語ってくれた。

 「共作した(シンガーソングライターの)ジョン・ベリオンと人生やこれまでにしてきた経験について話していたときに、僕が『自分らしくする以外はなしだから(You can only be who you are)』っていうことを言ったことがあって。それを聞いた彼が『すごくインスパイアされたよ。このフレーズを使おう』って言ってくれて、それで生まれたのがこの曲です。この言葉は、僕がこれまでに指針にしてきた言葉であり、これからも指針にしていく言葉です」。

 「僕らは全能の神によって一人一人が特別な存在として生み出されたのです」と続けて語ると、ジョンは楽曲に込めたメッセージを次のように教えてくれた。「この世に存在するあなたは1人だけ。あなたは1人しかいない、掛け替えのない存在です。そういうことを掘り下げると、ものすごい力を持つものになる。僕が話していたのはそういうことでした。そして、最終的にそれがこの曲のコンセプトになりました」。

画像: 2022年には米Time誌による「世界で最も影響力のある100人」にも選出されたジョン・バティステ。

2022年には米Time誌による「世界で最も影響力のある100人」にも選出されたジョン・バティステ。

NewJeansが韓国語で、カミーロがスペイン語で歌唱している理由

 ジョンが“自分らしくする以外はなしだから”という普遍的なメッセージを表現するために集結させたのが、NewJeansをはじめとした世界各地のアーティストたち。ジョンはフロントロウ編集部に、コラボしたいアーティストを選ぶ基準について、「正真正銘の場所から楽曲に語りかけているようなアーティストがいいですね。楽曲に語りかけながら、その楽曲の最高を引き出してくれるようなアーティストです。僕が選んだアーティスト全員に共通しているのはそういう部分ですね」と話す。

 同曲では韓国のNewJeansが韓国語で、コロンビアのカミーロがスペイン語で歌唱しているが、そのことについて話を向けると、“母国語で歌うのは当然”と言わんばかりに、「それがありのままの彼らだからですよ! この曲の大事な部分はそこですから」とジョンから即答で返ってきた。

オフィシャルインタビューで、NewJeansは「“Real Magic”というフレーズを聞いて何を思い浮かべますか?」という質問に、「最初に頭に思い浮かぶのは、あらゆる人たちが音楽を通じて繋がって、コミュニケーションを取れるということです。それは私たちが心から共感できることです」と回答している。

 K-POPやラテンミュージックは近年、米Billboardのチャートでの躍進などに見られるように世界的に人気を高めているが、そうした状況に触れながら、ジョンは「ポピュラーミュージックやワールドミュージックは、過去10年でどんどん一つになっていき、あらゆる宗教や言語を包括するようになりましたよね。それは素晴らしいことです。障壁なんて存在すべきではありませんから。より多くの人に届くことを妨げるものなんて、あるべきではない」と断言する。

 「相応しいレベルのスキルで実行できれば、あらゆるものに、あらゆる人たちを繋げることができる」と語ると、力強く次のように続けた。「僕が体現しているのはそういうことです。ポピュラーミュージックの幅を拡げたいと思っています」。

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