有酸素運動をするとき、心拍数はどこまで上げるのがベスト?専門家が明かす、その目安をご紹介。(フロントロウ編集部)

有酸素運動で重要な心拍数

 ランニングやウォーキング、サイクリングなどの有酸素運動で重要なのが心拍数。効率よく脂肪を燃焼させたいなら、適切な心拍数を知っておくことが近道。

画像1: 有酸素運動で重要な心拍数

 アスリートなどを除き、ほとんどの人は安静時の心拍数が60~100とされている。運動時にはこの心拍数が上がり、酸素を多く含んだ血液が筋肉に届き、体脂肪を分解してエネルギーがつくり出される。この状態を目指すため、有酸素運動中には理想的な心拍数をキープすることが大切。

 そこでまず必須なのが、自分の最大心拍数を把握すること。運動時のベストな心拍数は、最大心拍数から導き出すことができる。

画像2: 有酸素運動で重要な心拍数

 肝心の最大心拍数の知り方は、220から年齢を引いた値が、大体の数値とされている。つまり20歳なら200、30歳なら190、40歳なら180となる。より正確な最大心拍数を知るための方法としてGulati(グラティ)式という計算方法が有名。計算方法は以下の通り。
※女性の最大心拍数をより正確に予測できる計算方法

【Gulati(グラティ)式の計算方法】

206-(年齢 × 0.88)

20歳の場合、×0.88は17.6、206からこれを引いて最大心拍数は188.4
30歳の場合、×0.88は26.4、206からこれを引いて最大心拍数は179.6
40歳の場合、×0.88は35.2、206からこれを引いて最大心拍数は170.8

 最大心拍数が分かっても、有酸素でこの数値まで上げる必要はなし。むしろ上げすぎずに動き続けることが大切だという。

最大心拍数の60~70%で有酸素運動すると脂肪燃焼しやすい

 脂肪を燃焼させるベストな心拍数として多くの専門家が明かしているのが、自分の最大心拍数の60~70%。

 認定心臓専門医のサミール・K・メータ医師は、「マックスの心拍数の60~70%まで上げる、強度が中程度の有酸素運動だと脂肪が燃焼しやすくなります」と米Byrdieで説明。20分以上の有酸素運動で、最大心拍数の60~70%のレベルをキープし続けるのが理想的だという。

画像1: 最大心拍数の60~70%で有酸素運動すると脂肪燃焼しやすい

 一方で80~90%といった最大に近い心拍数まで有酸素運動をし続けると、筋肉が減る原因となり、ケガや疲労を招くことも。ただし短時間で無酸素運動と有酸素運動を繰り返すHIITなどの場合は、目標心拍数を80~90%にするのがいいとされている。

 とはいえ目標の心拍数はあくまで目安。暑さや寒さ、ストレス、睡眠不足、カフェインの摂取、薬の服用といったさまざまな理由で心拍数は上下するもの。おおよその目標として頭に入れておくことがベター。ちなみに有酸素運動中の心拍数は、一部の有酸素マシンや、スマートウォッチ、スマートリングなどのウェアラブルデバイスで計測することができる。

画像2: 最大心拍数の60~70%で有酸素運動すると脂肪燃焼しやすい

脂肪燃焼には回復時心拍数も重要

 有酸素運動で脂肪を燃焼させるため、じつはもうひとつ大切なのが回復時心拍数と呼ばれるもの。回復時心拍数とは、運動をやめてから1分間の心拍数のこと。

画像: 脂肪燃焼には回復時心拍数も重要

 運動をストップすると、おのずと心拍数は下がる。この下げ幅も、脂肪燃焼に関係してくるという。理学療法士でありトライアスリートのエリン・バーンズ氏は、「運動時よりも25~30ほど低くなるのがもっとものぞましく、50~60ほど低いのも悪くない結果です」と明かした。

 有酸素運動をするときの理想的な心拍数。効率よく脂肪を燃焼したいなら、ぜひ参考にしてみて。

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