朝と夜どちらの運動のほうが効率がよい?
日々のルーティンの中に運動を組み込みたいとき、迷うのがその時間帯。朝に運動するべきなのか、夜に運動するべきなのかと疑問に思うことも。
そこで、時間によって運動の効率が変わるのか、時間帯と運動効率の関係を調べてみた。
時間帯によって効率は変わらない!
2023年にJournal of SportsMedicineに掲載された研究データによると、朝や夜など1日の特定の時間に運動することが、有益となる証拠も有益ではない証拠もどちらも存在しないことが判明。
つまり全く同じ運動を異なる時間帯に取り入れた場合、運動それ自体によるカロリーの消費や脂肪の燃焼、筋肉の増強などの効率は基本的に差がないとされている。
ただし運動自体の効率には差はないものの、一般的に朝の運動ならその後も活動し続け、夜の運動ならその後眠りにつくなど運動後の過ごし方の差や、昼夜で異なるホルモン分泌の差などによって、1日を通して総合的に見た場合の効率に差が出ることは考えられるという。
継続して実践できる時間帯を見つけるべし
時間帯によって効率に差がないとなると、基本的には朝に運動しても夜に運動しても、また日によって変えても問題ないとも言える。にもかかわらず多くの専門家は、自分が継続しやすい時間を見極めることを推奨。
その理由について米国認定ウェイトリフティング スポーツ パフォーマンス コーチのアレナ・ルチアーニ氏は、「運動の目標を達成してメリットを得るためには何より継続することが大切です。そして継続して運動を取り入れるには日課の一部として浸透させることがベストであるため、結果的に一貫して同じ時間帯に運動するよう習慣づけるのがいいと思います」と米Shapeで説明。自身が継続的に取り組める時間帯こそ、1日の中で最適な時間帯と言えるのだという。
継続しやすい時間帯を見極めるコツについてルチアーニ氏は、「さまざまな時間帯を試して、自分のスケジュールにもっとも適した時間帯はいつなのか検証してみるのがオススメです」と話し、朝の運動を1週間継続、夜の運動を1週間継続というように各時間帯で少なくとも1週間は続けてみるようアドバイス。
そうすることでどの時間帯が自分にとって最適であるかが自ずと分かってくるという。また仮にどの時間帯でも継続できると感じた場合は、もっともモチベーションが高まりやすかった時間帯を選ぶのがベターだと明かした。
時間帯による運動効率よりも大事だったのは「継続できる時間」。どの時間がもっとも運動を続けやすいのか、自分に合った生活リズムを見つけてみては。