カントリー調の「When He’s Gone」が先行配信されたのが、今月のはじめ。あれから2週間あまりで、サム・スミスの5枚目のアルバム『ヘイゼル・アイズ』が12曲そろって届いた。約3年をかけた一枚について、本人は「クィアな愛について完全に正直に、ストレートに歌うことは、とても大切なこと」と語っている。(フロントロウ編集部)
3年かけて、初めて自分でプロデュースに入った
ユニバーサル ミュージックの発表によると、サム・スミスのニュー・アルバム『Hazel Eyes』(ヘイゼル・アイズ)が8月21日にリリースされ、同時に限定特典付きの国内盤も発売された。
全12曲。1曲目の「Everlasting Love」から、ファイストを迎えた「Moondance」、ザ・トゥーシティ・コーラス・クワイアが参加した「Oh Mother」を経て、最後は「To Be Free」で終わる。先行して出ていた「When He’s Gone」「Oh Mother」「My Guy」も、当然この並びのなかに収まっている。
これまでと違うのは、サムが初めて共同プロデュースに踏み込んだことだ。バロック・ポップ、フォーク、カントリー、R&Bを混ぜ合わせた音は、レーベルいわく「これまでで最も率直かつ大胆」。制作には約3年がかかっている。

本人はこう語る。
「いろいろな意味で、このアルバムはこれまで以上に自分自身へ近づかせてくれました。アーティストとして自然に湧き上がってくるものを受け入れること、そして自分が最も愛している音楽、つまりあらゆる人とつながれる時代を超えたポップ・ミュージックを大切にすることを教えてくれたんです」
「ロマンティックであることを隠さないのも、無防備なこと」
興味深いのは、そのあとに続く一節だ。
「そして、弱さをさらけ出すということは、痛みを見せることだけではないとも気づきました。心からロマンティックであることを隠さないことも、それと同じくらい無防備なことなんです。今の世界において、クィアな愛について完全に正直に、ストレートに歌うことは、とても大切なことだと感じています」
傷を歌うことは、ポップスにおいてはむしろ手慣れた作法だ。サムが今回のアルバムで難しいと感じたのは、その反対側——ためらいなく愛を歌うことのほうだった。実際、収録曲の並びは失恋の物語ではない。愛する人を失う不安(「When He’s Gone」)、家族への思い(「Oh Mother」)、穏やかな愛(「My Guy」)と、愛のかたちを角度を変えて並べていく構成になっている。タイトル曲の「Hazel Eyes」は、サムがこれまでで最もストレートに愛を歌った曲だという。

MVは西部劇のように
アルバムのリード曲「Constant Companion」のミュージックビデオは、日本時間8月22日午前1時に公開された。低く沈み込むボーカルが印象的な、西部劇を思わせるスリリングでミステリアスな一曲だ。MVはスペインで撮影され、監督はアルベルト・モヤ、振付は(LA)HORDEが手がけている。
サムは今年6月に来日し、MUSIC AWARDS JAPAN 2026で洋楽アーティストとして初めてパフォーマンスを披露した。そこで歌った「My Guy」も、このアルバムに入っている。
2014年のデビュー作『In the Lonely Hour』は、英国のアルバムチャートで「トップ10最長連続ランクイン」の記録を打ち立ててギネス世界記録に認定された。それから12年。累計はアルバム換算4,000万枚以上、シングル3億枚以上に達し、グラミー賞は5冠、ほかにBRIT Awards、ゴールデングローブ賞、アカデミー賞も手にしている。
日本盤『ヘイゼル・アイズ』(UICC-10061)には、先着でポストカードが付く。UNIVERSAL MUSIC STOREでは抽選30名にサイン入りアートカード、さらに公式オリジナルTシャツが10名に当たる抽選特典も用意された。タワーレコード渋谷店では、対象商品の購入者から抽選で1名に、サイン入りの白盤レコード(非売品)が贈られる。抽選期間は8月21日から8月28日まで、発表は9月2日18時。

















