イギリスのチャートは、アメリカ発のガール・グループにとって決して甘い場所ではない。KATSEYEも例外ではなく、グラミー賞にノミネートされた前作EP『BEAUTIFUL CHAOS』が全英アルバム・チャートで届いたのは55位だった。それが1年経たないうちに、2位まで来た。
全英オフィシャル・チャートによると、8月22日に発表された最新ランキング(8月21日〜27日付)で、KATSEYEの3枚目のEP『WILD』がアルバム・チャートの2位に入った。同チャートでの自己最高位の更新で、1位はフィービー・ブリジャーズの『LOST WEEKEND』。トップを分け合う相手としては、これ以上ないほど毛色の違う一枚だ。
55位と2位のあいだにあった1年
『WILD』は8月14日にHYBE x Geffen Recordsからリリースされたばかりだ。発売初日にはSpotifyのグローバル・チャートに7曲を送り込んでいたので、初速の強さは分かっていた。ただ、ストリーミングでの瞬発力と、フィジカルとダウンロードの比重が重い全英アルバム・チャートでの順位は、必ずしも一致しない。実際、前作『BEAUTIFUL CHAOS』は全米アルバム・チャートではトップ5デビューを飾りながら、イギリスでは55位で止まっていた。
その差が今回、53ランク分まとめて縮んだ。イギリスとヨーロッパを回る「THE WILDWORLD TOUR」がチケット発売から48時間で完売し、ロンドンの追加公演まで売り切れた——という現地での熱の高まりが、そのままチャートの数字に出てきた格好だ。
3曲が同時にトップ100に並んだ
押し上げたのは、アルバムだけではない。同じ週の全英シングル・チャート(Official Singles Chart Top 100)には、KATSEYEの曲が3つ並んだ。
エド・シーランが共同ソングライターとして名を連ねる先行シングル「Animal」が、前週から4ランク上げて12位。この曲は全米のHot 100でも自己最高の24位で初登場していたが、イギリスでも同チャートの自己最高位を塗り替えたことになる。続いて「Hootie Frutti」が16位、収録曲の「Bel Air」も97位に滑り込んだ。もうひとつの先行シングル「PINKY UP」は、今年4月に14位を記録している。
Spotifyの動きも似ている。「Weekly Top Songs Global」(8月14日〜20日集計)では「Animal」が10位に上がって4週連続のチャートイン、「Hootie Frutti」は18位に初登場し、その週に新しく入った曲のなかでは最も高い位置につけた。さらに「PINKY UP」が142位、前作収録の「Gabriela」が155位。「Gabriela」に至っては、これで通算61週目のチャートインだ。新譜が出ても、1年以上前の曲が落ちきらない。

月間リスナーは3,821万人に
聴かれ方の総量も動いた。8月22日時点で、KATSEYEのSpotify月間リスナー数は3,821万8,351人。今年1月に記録した約3,740万人を超えて、こちらも自己最高記録の更新となった。
海外メディアの反応も出そろってきている。米Billboardは収録曲を1曲ずつ紹介する特集を組み、『WILD』を「わずか6曲ながら、誘惑、失恋の痛み、そして混沌に満ちている」と評した。GQは2026年のプレイリストを揺るがす11組のひとつにKATSEYEを挙げている。
『WILD』は「PINKY UP」「Animal」「Hootie Frutti」「Bel Air」「That Way」の5曲入りで、タワーレコード限定盤にはボーナス・トラック「Unloveu」が加わる。LARA、DANIELA、YOONCHAE、SOPHIA、MEGANの5人にとって、全英2位はひとまずの到達点だが、ツアーもチャートもまだ動いている途中だ。


















