アカデミー賞の司会から一転、コナン・オブライエンが『ワンオペレーション』で見せた顔


ローズ・バーンが賞レースを席巻したA24製作の『ワンオペレーション』から、本編映像と場面写真5点が解禁された。映っているのは、笑わせる仕事で30年以上生きてきたコナン・オブライエンの、まったく笑っていない表情だ。(フロントロウ編集部)
追いつめられていく主人公と、表情を変えないセラピスト
仕事も家事も育児も一人で背負い、心身が限界へ近づいていく——そんな女性リンダを、ローズ・バーンが演じる。第75回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(主演俳優賞)、第83回ゴールデン・グローブ賞で最優秀女優賞(ミュージカル/コメディ部門)を受賞し、第98回米アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされた、キャリア最高峰と呼ばれる仕事だ。
配給によると、今回公開された本編映像は、そのリンダがカウンセリングルームで同僚のセラピストと向き合う場面を収めたもの。追いつめられた言葉を並べていくリンダに対し、セラピストは時折わずかに表情を動かしながらも、終始落ち着いた様子で耳を傾ける。演じているのは、コナン・オブライエンだ。

「レイト・ナイト」の司会者が、笑わせない役に立つ
日本ではトーク番組の司会者としての顔が最も知られているだろう。1963年に米マサチューセッツ州で生まれたコナンは、「サタデー・ナイト・ライブ」や「ザ・シンプソンズ」の脚本家を経て、1993年にNBCの深夜番組「レイト・ナイト」の司会に抜擢された。以来、全米のお茶の間で親しまれてきたアメリカを代表するコメディアン兼司会者だ。
その彼は今年3月、第98回米アカデミー賞授賞式の司会も務めている。壇上から会場を笑わせていた人物が、その同じ賞でノミネートされた俳優の主演作では、感情を読み取らせない役に回っているというわけだ。
本作でコナンが演じるのは、リンダと同じ職場で働くセラピスト。人の心に寄り添う仕事に就くリンダと向き合いながら、彼女の異変を静かに見つめる存在である。ユーモアで場を動かすいつもの手つきは、ここでは一切使われない。

場面写真が示す、支える側が削られていく構図
同時に解禁された場面写真5点には、リンダが誰かを支える立場でもあることが写り込んでいる。彼女の患者・キャロラインを演じるのは、『パティ・ケイク$』で女性ラッパー役を演じ世界的な評価を得たダニエル・マクドナルド。カウンセリングルームで穏やかさのなかに不安をにじませる表情が捉えられている。
一方でリンダ自身は、廊下で電話を手に立ち尽くし、目を閉じて深く息を吐いている。患者の心を支える仕事をしながら、自分も限界へ近づいていく——その二重構造が、それぞれのカットから浮かび上がってくる。

7月に解禁された場面写真でも、天井が落ちたベッドの前で頭を抱えるリンダの姿が公開されていた。本来は複数人で担うべき育児・家事・仕事を一人で背負う“ワンオペレーション”という現代社会の構造的な問題を、この作品はスリラーと心理ドラマとダークコメディを混ぜた予測不能な語り口で描いていく。

監督・脚本のメアリー・ブロンスタインは、心理学の修士号を持ち、国立病院で子どもを対象としたプレイセラピーに携わった経験もある人物。重病の娘とモーテルで暮らした自身の実体験をもとに脚本を書いた。長編2作目にして、A24が『ミッドサマー』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』に連なる一本として送り出す作品となる。
映画『ワンオペレーション』は、2026年9月18日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開。















