ドレイクVSカニエ&プッシャのいきさつ
2018年に入ってから激化している、ラッパーのドレイクVSカニエ・ウェスト&プッシャ・Tのビーフ(不仲)。
カニエがプロデュースするラッパーであるプッシャが5月にリリースした「Infrared(インフラレッド)」と「The Story of Adidon(ザ・ストーリー・オブ・アディドン)」という2つの楽曲で、ドレイクのゴーストライター疑惑や、ドレイクの隠し子についてラップ。
ドレイクもディスソングで応戦してラップバトルが起きたのだが、この件に関してドレイクが先日、レブロン・ジェームズのトーク番組『ザ・ショップ(The Shop)』で自身の主張を展開。カニエに騙されて利用されたことや、世間で息子のアドニス君の話題が出る直前にカニエに隠し子について相談していたことを明かし、ビーフの本当のきっかけを暴露した。
ドレイクの隠し子の存在をバラしたのは…
ドレイクの暴露から1週間弱、ドレイクの隠し子に関する疑いをプッシャが否定した。
ポッドキャスト番組『ザ・ジョー・バッデン・ポッドキャスト』に出演したプッシャは、「ドレイクが、『俺はワイオミング(※)に行った。カニエがプッシャに俺の事情を話したんだ』と思ってしまったのは理解できる。(中略)間違っている。本当に起きたできごとと違う」とコメント。そして、隠し子の存在をバラした人物としてまさかの名前を挙げた。
※ワイオミング:カニエが新作のレコーディングをしていた場所で、ドレイクはここでカニエに子供の情報を明かした。
その人物とは、ドレイクの無二の親友ノア・“40”・シェビブ。40はドレイクの全アルバムをプロデュースしており、ドレイクとレコード会社OVO Soundを共同で立ち上げた人物。
「情報は40から漏れたんだ。カニエからは漏れてない。40がある女性と関係を持っていて、毎日、5~6時間もその子と話していた。40は彼女によくしてやっていて、ドレイクや自分のキャリア、あとは悪評とか、その他もろもろに不満を持っていることを明かしたんだ。(中略)その中で、ドレイクに子供がいるって話も出た。子供にプレゼントを持ってみんなで旅行したって話とか、色々な情報が語られたんだよ。そして、その女性がその情報を漏らしたっていうこと。すべてはそこから漏れたんだよ」とプッシャ。
ドレイクはプッシャとのラップバトルから引き下がった理由について、プッシャが楽曲の中で40の多発性硬化症(MS)をあざ笑ったことだったと先日のインタビューで明かしており、40はドレイクにとってそれだけ大切な存在。これが事実ならば、ドレイクにとっては衝撃的な内容であることは間違いない。
「MSを抱えている友達の死を望むなんて…。ラップバトルを勉強することが生業の俺としては、病気で入院している人や、亡くなった人といった無力な人に触れると、報いを受けると確信したんだ。これで終了。誰かに顔面ぶっ飛ばされるかもしれないし、もう終わり。お祭りは終わりだ。もうほかのことがしたかった。反応して相手の評判やキャリアを伸ばす手伝いはしたくないと思ったんだ。俺にとってはもう十分だった」—ドレイク、『ザ・ショップ』にて
プッシャの主張が事実でドレイクの勘違いだったのか、それともプッシャがドレイクを揺さぶるために言っているのか。どちらにしろ、ドレイクVSカニエ&プッシャのバトルはまた新たな局面に入った。(フロントロウ編集部)