マッツ・ミケルセン、ジョニー・デップの降板にコメント
2020年12月、マッツはジョニーが降板したことについて初めてコメントをした。
米Entertainment Weeklyのインタビューに応じたマッツは、ジョニーが演じてきたグリンデルバルドと自身が演じるグリンデルバルドはどう違か問われると、「ええと、僕が演じるっていう事が、まず、1つの違いだよね」と一言。
続けて真剣な様子で「いや、そこが難しいところなんだ。僕たちはまだ模索している最中。ジョニーがやってきたことと、僕がやっていくことの間に“架け橋”が無くてはいけないんだ。それと同時に、(役を)自分のものにしなくちゃならない。でも、ジョニーがこれまで巧みに築き上げてきたものと完全にかけ離れてしまわないように、いくつかの繋がりや架け橋はないといけないよね」と語った。
そして、ジョニーの代役に抜擢されたことについては、「仕事に関して言えば、すごく面白そうだし、嬉しい。でも、あんな事があったから、自分のところに役が来たっていうのは、正直ショックでもある。(ジョニーの身に起きたことは)ただただ悲しいよ。僕は、2人(ジョニーとアンバー)にとってのベストを祈ってる。悲しい状況だよね。それぞれが、また近いうちに、以前のように仕事に戻れればいいと願ってる」と、訴訟問題に対する本音を明かした。
マッツとジョニーは役の交代前後に一度も話をしていないそうで、マッツはAP通信とのインタビューで「僕は彼のことをあまり知らないんだ。過去に一度会ったことがあるだけ。彼の電話番号を知っていたらよかったんだけど、残念ながらそうじゃない」と告白。
ちなみに、“新人”として『ファンタビ』の現場に参加したマッツは、「(『ファンタビ』の撮影に参加して)1週間くらい経った。良い人たちばかりで、みんな素晴らしい。デヴィッド・イェーツ監督も“ファンタスティック”で、本当に良い人だし、監督としても最高。今のところ何もかも良い感じだ」と、冗談を交えながら前向きなコメントをしている。
マッツが代役を引き受けた本当の理由&演じるにあたっての心構え
実は、マッツがグリンデルバルド役を引き受けたのには、ある理由があった。それは、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるもの。
2021年に行なわれた英Screen Dailyとのインタビューで、「ロックダウン(都市封鎖)の影響で、3月頃からずっと働いてなかったんだ」と明かしたマッツ。2020年は新型コロナウイルスの影響で様々な作品の撮影や公開が中断され、延期されたが、マッツもそのあおりを受けた一人だった。
続けて、「そんな時(代役の)オファーをもらったんだけど、まさにパーフェクトな役だと思った」とコメント。実は彼自身、もともと魔法使いを演じることに興味があったようで、「あの手の世界観が好き」だと語り、手持ち無沙汰だったタイミングで舞い込んできたパーフェクトなオファーであったことを明かした。
また、マッツはグリンデルバルド役を演じるにあたって役作りにはかなり気合を入れているようで、米Wall Street Journalとのインタビューでは、ジョニーをマネしたら「クリエイティブの自殺」になるとまで言っている。
確かに、これまでのシリーズで大きな存在感を持っていた役を引き継ぐのには、それ相応の覚悟と努力が必要。
マッツは続けて、「彼は誰にもマネすることができない、すばらしい役者だからね。彼みたいになろうとするなんていうのは正気じゃないよ」とジョニーを唯一無二の存在だと高く評価しながら、「だから、僕は自分のやり方を見つけた」と、ジョニーとはまた違った魅力を持ったグリンデルバルドを期待させるコメントをした。
キャサリン・ウォーターストン、マッツのグリンデルバルドに意味深なコメント
ティナ役を務めているキャサリン・ウォーターストンは、そんなマッツ演じる新グリンデルバルドについて意味深なコメント。
「映画では一緒になる場面がないから、残念ながら彼と仕事をするのがどんな感じなのかは私にはわからない」と、2人が同じ場面にいないというまさかの事実を明かした。
ティナといえば本シリーズでも重要なキャラクターで、主人公のニュートと惹かれあい、支えあう人物。そんなポジションのキャラクターがグリンデルバルドと一緒にいるシーンがないとは、まさかすぎる。しかし、『ファンタビ』はネタバレ防止のための対策が厳しく行なわれているようなので、もしかしたらこの発言もネタバレを避けるキャサリンの作戦だったのかもしれない。
騒動を経て、2022年に公開された映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』。元々全5作の構想で制作がスタートしたシリーズだが、3作目をもってシリーズ打ち切りが囁かれている。ファンタビ・シリーズ、今後どうなるのか?(フロントロウ編集部)