ジョニー・デップが『ファンタビ』グレンデルバルド役降板をインスタグラムで発表
アンバーとの騒動後も、原作者であるJ・K・ローリングの支持を受けて、2018年11月に公開された2作目『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』でもグレンデルバルド役を続投したジョニー。
しかし2020年11月。長きにわたる裁判の末、英裁判所はThe Sunの記事に対するジョニーの訴えを棄却。アンバーが主張する14件の暴力事件のうち12件は「実質的に真実」であるとの判決を下し、The Sunが使った「Wife Beater(妻を虐待する者)」という見出しは名誉毀損にあたらないと判断した。
この裁判の結果を受けて、ジョニーはグリンデルバルド役を降板することに。
ジョニーは自身のインスタグラムで『ファンタスティック・ビースト』シリーズの製作・配給元であるワーナー・ブラザースの要請により、3作目『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』ではグリンデルバルド役を降りることを決断したと説明したほか、アンバーへのDV疑惑に関して、自身の潔白を晴らすために上訴する意志を明らかにした。以下が全訳。
「最近の出来事を踏まえ、下記に手短にコメントしたいと思います。
まず第1に、私に支持や忠誠を恵んでくださっているみなさんにお礼を申し上げます。みなさんが、とくに、ここ数日の間に送ってくださった愛やご心配のメッセージには、とても感動し、有難く思っています。
そして第2に、ワーナー・ブラザースから『ファンタスティック・ビースト』で演じたグリンデルバルド役を辞退して欲しいとの要請があり、私はそれを尊重し、リクエストに応じることにしたことをお知らせします。
最後に、これは言わせてください。イギリスの裁判所が下した非常に理解し難い判決が、私が真実を伝えるための戦いを変えることはありません。私が上訴を計画しているということを、ここに認めます。
これからも、私の決心は固く、自分に対してかけられている疑惑は真実ではないと証明してみせます。私の人生とキャリアが現時点で定義されてしまうということはありません。お読みいただき、ありがとうございます」
ワーナー・ブラザースは、米メディアへの声明を通じ、ジョニーの降板を認めたうえで「これまでのジョニーの同作への貢献に感謝しています」とコメント。さらに、グリンバルド役は別の俳優に引き継がせる意向を明らかにした。
ちなみにジョニーは降板が決定する前に『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のワンシーンだけ撮影しており、そのギャラはなんと10億円。
たった1シーンしか出ていないのにそこまでギャラが高い理由は、“何かしらの事情があって映画の制作が中止になった場合や、役が再キャスティングされた場合も、約束した出演料を全額支払わなければならない”という項目が盛り込まれたペイ・オア・プレイ契約というものを結んでいたからだという。
ちなみに裁判に関しては、その後、英Sunに対するジョニー側の上告は棄却されたものの、アメリカで起こしたアンバーに対する裁判では法的に勝利。その後も双方が内容に納得がいかないと控訴していたが、2022年12月に示談が成立した。裁判に関する時系列は「【時系列で総まとめ】ジョニー・デップとアンバー・ハード、泥沼離婚から名誉毀損裁判を経て示談に至るまで」で確認できる。