レプリゼンテーションはハリウッドへの進出を助けてくれるもの
ベルさんの活動というところについてもお訊きしたいのですが、独学でずっと勉強されてきた英語がついに今回のなつめ役のキャスティングにまで繋がったというのは、これまで色々なことにチャレンジされてきたベルさんにとっても、キャリアにおける1つのマイルストーンになったのではと思います。ベルさんがこれまで目指していた到達点があるとして、今回のお仕事は目標地点までの道のりの、何%くらいの地点にあるものなのでしょう?
今は30〜40%くらいかなと思います。私は映画を観るのも好きだけど、やっぱりその中に入りたいという気持ちがすごく強くて。これは、今回『WILD HEARTS』を経験してから強くなった思いでもあるんですけど、ハリウッドの映画に出たい、今までは妄想の中で過ごしていたその世界に足を踏み入れたいっていう気持ちがすごく強くなりました。今回がその第一歩になったのかなって思っています。それまでは20%だったのが、40%くらいまでビッグステップで進めたかなっていう感じはしつつも、まだまだやりたいことはたくさんあります。
そのように現在進行形でハリウッドへの進出を目指されているなかで、ベルさんの肌感覚として、『WILD HEARTS』のキャスティングに見られるようなレプリゼンテーションの高まりというのは、世の中を適切に反映するだけでなく、ご自身のチャンスを広げてくれるもののように感じていますか?
私自身は、その世界にいたわけじゃないし、俳優としてやってきたわけではないので、以前とは違うっていうことを言えるわけではないのですが、でも周りの話を聞いたりとか、自分が“さあ目指そう”って思ったりしたときに、可能性がハッキリと見えるようになったんじゃないかなっていうのは思います。以前までの世界は、自分を目標に合わせて変えるっていうことが必要な世界だった気がするんです。日本人でハリウッド女優になりたいのなら、ハリウッドが求めてきた日本人女優っぽくならないといけないみたいな。でも、今の世界って、そのままでもゴールまで到達できるかもしれない可能性が広がっている世界になったなって思うんです。
今回のジャパニーズ・アクセントもそうですし、今はもう、生まれ持ったその感性をそのまま出してくれって言ってくれる世界になりつつある。それって表現者としても嬉しいことだなって思うし、『WILD HEARTS』に限らず、今ではいろんなところのキャスティングで、そうなってきていますよね。「そのままでいいよ」って、「そのままのあなたを見せてよ! それがユニークなんだから」っていう。そして、そのまま主役にもなれちゃうわけです! すごく嬉しいですし、素晴らしいことだなって思います。
『WILD HEARTS』
プレイ可能機種:PlayStation5、Xbox Series X|S、Origin、Steam、Epic Games Store
発売中
(フロントロウ編集部)