5. ナチスの格好をしていた写真はウィリアム皇太子とキャサリン妃にも責任がある
2005年に仮装パーティーでナチス・ドイツのコスプレをして問題となった騒動について、ウィリアム皇太子とキャサリン妃にも責任があるとヘンリー王子。パイロットとナチスの制服のどちらを着て行くか迷った際に兄夫妻に電話で助言を求めたところ、「ナチスの制服」と答えたと綴っている。
本書のなかで、ナチス・ドイツのコスプレをしたことがいかに愚かだったか反省したとも綴っており、「イギリス中の家を歩いて回って、ドアをノックして国民の皆さんに説明したいと思いました。自分は考えが及んでおらず、傷つける意図はなかったということを」と当時を振り返っている。
自身の騒動は当然、父親のチャールズ国王の知るところにもなったが、国王からは優しく諭されたとして、ヘンリー王子は次のように綴っている。「父は事実を誤魔化そうとはしませんでした。『息子よ、どうしてこんな愚かなことをしたのだ?』と言われ、僕は頬を紅潮させながら、『分かっています』と答えました。けれど、父はその後、これは若気の至りだと言って、自分も若い頃には若さ故の過ちで国民に中傷されたものだと話してくれました。これは公平じゃない、青年期というのは未完成と定義されているのだからと。お前はまだ成長過程にあって、大人になろうとしていて、学び続けているのだと父は言ってくれました」。
6. アフガニスタンで25人を殺害した
10年にわたって英国陸軍に在籍していたヘンリー王子は、その期間中にアフガニスタンで任務を行なった際に、25人を殺害したとも本書で告白している。ヘンリー王子は2007年〜2008年にかけてと、2012年〜2013年にかけての2度、アフガニスタンに派遣されていた。ヘンリー王子は本書で、25人という人数について「自分にとってはその(殺した人数という)数字を恐れないことが不可欠のように感じていました」と綴っている。「(25人という数字は)僕を満足させてくれるようなものではありませんが、恥じているということもありません」。
ヘンリー王子のこうした記述には英国軍の関係者を中心に批判の声も寄せられており、元英国陸軍大佐のティム・コリンズ氏は英Force Newsに対し、「軍隊ではそのような振る舞い方はしません。私たちの考え方ではありません。彼の行為はひどい裏切り行為です。私たちは(人数を)記録などしません。そのようなことは決してしませんでした」と述べて、ヘンリー王子の振る舞いは英国陸軍の教えとは異なるものだと批判した。
7. ウィリアム皇太子とキャサリン妃の結婚はニュースで知った
兄ウィリアム皇太子とキャサリン妃は2010年に結婚したが、ヘンリー王子は兄から結婚を直接報告されることなく、ニュースで2人の結婚を知ったと主張している。兄弟でアフリカのレソトを訪問した後で、「イギリスに戻って間もなくして、ウィリアムが結婚すると王室が発表したのです。2010年11月のことです。僕にとってはニュースでした。あんなに長いことレソトで一緒にいたのに、彼はそのことについて彼は一度も教えてくれませんでした」とヘンリー王子は振り返っている。