エリザベス女王が96歳で崩御し世界が悲しみに包まれることとなった9月。その翌月にはカニエ・ウェストによる差別発言騒動が起きて、さらにはイーロン・マスク氏がツイッターを買収して、プラットフォームのあり方が問われることとなった。一方で、パンデミックによって滞っていた海外セレブの来日が久しぶりに盛況で、日本と海外エンタメの距離がもう一度縮み始めることにもなった、2022年下半期に起きたエンタメ&セレブニュースをまとめ。(フロントロウ編集部)

7月

 新型コロナウイルス以降、限られる回数しか実現していなかった海外アーティストの来日のペースが上がり始める。6月24日に日本デビューアルバム『スーパーエイク』をリリースしたコナン・グレイが7月にプロモーションのために来日。初となるショーケースライブも行なった。

画像: 7月

 そして、FUJI ROCK FESTIVALも3年ぶりに洋楽アーティスト込みのラインナップで開催。ヴァンパイア・ウィークエンドとジャック・ホワイト、ホールジーの3組がヘッドライナーとして出演して、圧巻のパフォーマンスを日本のオーディエンスに届けてくれた。

画像: ©️Jasmine Safaeian - Photographer
©️Jasmine Safaeian - Photographer

8月

 サマーソニックが3年ぶりに開催されて、ヘッドライナーを務めたThe 1975ポスト・マローンを筆頭に多くの海外アーティストが来日。リナ・サワヤマやマネスキン、メーガン・ジー・スタリオンといった注目アーティストたちの待ちに待った日本での初パフォーマンスが実現。8月末には、ビリー・アイリッシュによる初の単独来日公演も開催された。

画像: ©️SUMMER SONIC
©️SUMMER SONIC

 大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の前日譚であるスピンオフドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の配信がスタート。配信時にはアメリカでの配信元であるHBO Maxがクラッシュしたことでも話題になった本作は、全米及びヨーロッパにおいてHBO史上最多視聴者数を記録するほどの大ヒットとなった。10月に10話でシーズン1は締め括られたが、既にシーズン2の制作が決定している。

画像: 8月

9月

 現地時間9月8日にイギリスのエリザベス女王が96歳で崩御。25歳だった1952年2月に即位したエリザベス女王は、イギリス最長となる70年にわたって君主を務めた。訃報に際してはイギリスの国民的キャラクターである“くまのパディントン”や、ダニエル・クレイグ、ヘレン・ミレンらが追悼のコメントを発表。現地時間9月19日にロンドンのウェストミンスター寺院で葬儀が執り行なわれ、長男のチャールズ国王をはじめとするロイヤルファミリーのメンバーに加え、各国の元首や首脳、VIPが参列した。

画像: 2022年6月に即位70年を記念したプラチナ・ジュビリーに出席したチャールズ国王とエリザベス女王。

2022年6月に即位70年を記念したプラチナ・ジュビリーに出席したチャールズ国王とエリザベス女王。

 テレビ史上最高額と言われる10億ドル(約1,300億円)もの予算がかけられたことでも話題になったドラマ『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』がAmazonプライム・ビデオで配信開始。初日の視聴者数が世界で2,500万人を超えるというプライム・ビデオ史上最大のスタートをきった本作は、多様なキャストを起用したことでも注目を集めたが、キャスティングをめぐって一部からは誹謗中傷が寄せられる事態に。映画『ロード・オブ・ザ・リング』3部作でフロドを演じたイライジャ・ウッドら、初期のキャストたちが誹謗中傷に反対の声をあげたことも話題になった。

画像: 9月

10月

 自身のブランド「イージー(Yeezy)」のファッションショーで「White Lives Matter(白人の命には価値がある)」と書かれたTシャツを着たことに端を発して、カニエ・ウェストによる差別的な発言や行動が散見されるようになり問題に。ユダヤ系の人々への差別的な発言が問題視されて、カニエはインスタグラムやツイッターでアカウントをバンされたほか、アディダスやバレンシアガなど多くの企業から関係を断たれることとなった。

画像1: 10月

 イーロン・マスク氏がツイッターを買収。以前より巨大企業による取り締まりに批判的な姿勢を示してきたマスク氏がツイッターのトップとなったことで、ヘイトスピーチが増加することへの懸念などが高まり、ジジ・ハディッドら多くのセレブがツイッターから離れることを表明。買収以降、様々な改革を行なってきたマスク氏だが、12月に入ってからツイッターで“自分はCEOを退くべきか”というアンケートを行ない、“退くべき”という回答が過半数を占めることに。去就が注目されている。

画像2: 10月

 映画『ハリー・ポッター』シリーズのハグリッド役などで知られるロビー・コルトレーンが72歳で逝去。ダニエル・ラドクリフやルパート・グリント、エマ・ワトソン、トム・フェルトンらシリーズの共演者たちが思い出をSNSなどで共有してロビーを追悼した。

11月

 6月にラムゼイハント症候群であることを公表して、その後、11月に行なう予定だった来日公演を含むワールドツアーの日程を延期したジャスティン・ビーバーが、妻であるヘイリー・ビーバーを伴ってサプライズで来日。2人と日本で合流するために友人でモデルのケンダル・ジェンナーも待望の初来日を果たして、日本で11月22日に迎えたヘイリーの26歳の誕生日を一緒にお祝いした。

画像: ©️Justin Bieber/Instagram
©️Justin Bieber/Instagram

 2010年にシーズン1の放送がスタートしたドラマ『ウォーキング・デッド』のシーズン11第24話が放送されて、12年にわたって続いた大人気シリーズがついに最終話。ノーマン・リーダス演じるダリルのスピンオフなど、『ウォーキング・デッド』の世界を舞台にした複数のプロジェクトが進行中だが、オリジナルのシリーズは見納めとなり、世界中のファンがシリーズ終了を惜しんだ。

画像1: 11月

 アダムス・ファミリーのウェンズデーを主人公として描くNetflixオリジナルシリーズ『ウェンズデー』の配信がスタート。1週間で視聴3億4,123万時間を記録し、Netflixで配信された英語のTV番組として1週間における視聴時間の史上最多記録を更新。アイコニックな演技を披露した主演のジェナ・オルテガは配信から10日でインスタグラムのフォロワーが1,000万人以上増加するなど、一躍スターとなった。

画像2: 11月

 バックストリート・ボーイズのニック・カーターの弟で、シンガー兼俳優のアーロン・カーターが34歳で逝去。アーロンは生前に薬物とメンタルヘルスの問題に苦しみ、何度もリハビリ施設の入退所を繰り返してきたことで知られ、兄であるニックとの関係も複雑なものだったが、ニックは訃報に際して愛に満ちた追悼メッセージを送った。

12月

 開幕前には、シンガーのデュア・リパが「W杯の開催権を獲得した時にカタールが誓った、人権に関するすべての誓約が達成」されるまでカタールを訪れないと表明するなど、人道的な問題をめぐって批判が寄せられ、アンバサダーを務めたデヴィッド・ベッカムも批判の的となったサッカーFIFAカタールワールドカップが、アルゼンチン代表の優勝で閉幕。世界から注目を集めていたワールドカップの開催中には、日本代表が強豪ドイツ代表を劇的に破ったことを受けて、海外セレブたちからも賛辞が寄せられた。

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 ヘンリー王子メーガン妃の出会いから王室離脱までを追ったNetflixのドキュメンタリー番組『ハリー&メーガン』が、前半と後半に分けて配信。ヘンリー王子が英王室を痛烈に批判する場面も収められた同シリーズが配信されると、多くの反響を呼ぶこととなった。

画像2: 12月

(フロントロウ編集部)

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