ニッキー・ミナージュVSカーディ・B
以前から不仲説が囁かれているニッキー・ミナージュとカーディ・Bの関係は、2018年はとくに決裂と和解を繰り返すローラーコースターのような激しさを見せた。
ニッキーが満を持して発売したアルバムの時期がカーディのアルバム発売日と被ったこともあり、世間から2人の不仲説が一層騒ぎ立てられたが、5月に行われたメット・ガラでは、ニッキーとカーディの2ショットが撮られ、仲直りしたと思われていた。
ところが、9月に行われたイベントでは、カーディがニッキーにヒールを投げつける大バトルが勃発し、カーディの顔にたんこぶを作るほどの事態となった。それからというもの、直接的な決闘こそないものの、ニッキーとカーディはポッドキャストやSNSを通して、それぞれが怒りを爆発させて双方をののしった。
いよいよ収拾がつかない事態になったと思われたその時、まさかのニッキーが「ばかげたことについて話すのは今後一切やめにする」と切り出し、カーディもそれに同意。あっさりと騒動を終結させた。
かと思えば、ニッキーがラッパーのテカシ69とコラボした新曲は、カーディへのディス曲だと言われており、加えてMVにはカーディと裁判沙汰になっている相手を起用したと言われているため、ニッキーVSカーディの争いは完全に終結したとは言えなさそう。
シェールVSマドンナ
大御所歌姫同士のバトルの始まりは、1991年頃までさかのぼる。シェールがインタビューで「マドンナを好きになれない何かがある」「彼女は人に対する態度が悪い」「彼女は世界的なスターだけど才能がない」と、幾度となくきっぱりとマドンナへの嫌悪感を口にしてきた。
しかし、2013年にはシェールがマドンナとの関係を「いい関係」だということを明かし、不仲が解消されたと思われた。
それから5年の月日が経った2018年9月。トーク番組『エレンの部屋』に出演したシェールが、コラボしたいアーティストと言われて「アデルとピンクと……マドンナは嫌」と、マドンナの名前を「コラボしたくない人」としてあえて出して、再びマドンナに影を落とした。
2人の間に何が起きたのかは分からないけれど、シェールのマドンナ嫌いは何十年たっても治らないのかもしれない。
エミネムVSマシンガン・ケリー
エミネムが、自分の娘を「セクシー」と呼んだラッパーのマシンガン・ケリーに宛てて、アルバム『カミカゼ』に収録される「ノット・アライク(Not Alike)」をリリースして、ケリーを徹底的に攻撃。
エミネムのディス曲に反応するとは誰もが想像しなかったなかで、なんとケリーが反撃ソング「ラップ・デビル」をリリースし、再びエミネムがディス曲「キル・ショット(Kill Shot)」をお見舞いしてバトルが激化した。
これに対して、ケリーがある公演のステージで「キル・ショット」のTシャツを着用して、観客とともに中指を立ててエミネムを挑発する写真をインスタグラムに公開したのだが…。
じつはこれが撮られたのは、ケリーがオープニングアクトを務めた他のロックバンドの公演。ケリーが観客にエミネム宛てと知らせることなく写真撮影をお願いしたという、とんでもない不正がバレて大恥をかくことになった。
ノア・サイラスVSリル・ザン
元カップルのノア・サイラスとリル・ザンは、交際1ヵ月ながら醜いドロ沼破局劇を繰り広げた。リルがノアの浮気を疑ったことが原因で破局した直後に、交際はレコード会社の指示による偽装だったことをリルがインスタグラムに暴露。
さらにリルは、ノアに対して「俺がノアを有名にした」「音楽はそうでもない」と爆弾発言し、ノアの母親に向けても怒りを爆発させサイラス一家にも矛先を向けた。
これにノアは真っ向から反論し繰り広げた2人のバトル。特徴的なのは、一連の出来事すべてがSNS上で行われたため目に見える形でバトルが進んでいったこと。
そんなバトルから3ヵ月後の12月にリルはインスタグラムを更新。一度はノアのアーティストとして才能を否定したが、ノアのことを「今1番イケてるアーティストだ。感傷的になった過去があるけど、今はハッキリしている」と、ノアを称賛するコメントをインスタグラムに投稿した。
サラ・ジェシカ・パーカーVSキム・キャトラル
大人気ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』でキャリー役を演じたサラ・ジェシカ・パーカーと、サマンサ役を演じたキム・キャトラルは、同作の続編制作をめぐり大バトル。
ドラマ放送時から不仲説が流れていた2人だけれど、2017年にキムが映画版『SATC 3』の出演を拒否して制作が白紙になったことで不仲説が再浮上した。
再び世間で騒がれるようになったサラとキムの関係に、サラは「喧嘩なんて一切なかった。メディアのでっち上げ」とキムとの関係が良好であることをアピールする発言をする一方、キムは「あなたは私の家族でも友達でもない」と痛烈に批判した。
まったくかみ合わない2人の発言だけれど、サラは、キムとの関係や『SATC』続編について質問されると一貫して、「サマンサ役をキム以外の誰かが演じるなんて想像できない」と答えている。
カニエ・ウェストVSドレイク、トラヴィス・スコット、ボビー・ブラウン、ロードetc...
2018年はこれまで以上に多くの敵を作ったカニエ・ウェストの今年最大の敵となったのは、間違いなくドレイクだろう。
ドレイクの証言によると、2人の関係が劇的に悪化したのは6月頃から。それまではドレイクとカニエの間に仲違いはなかったが、カニエの裏切りが発覚したことで絶縁状態に。
重ねて、カニエがプロデュースしたアルバムによってドレイクVSプッシャ・Tのバトル(※詳細は後述)が勃発し、カニエとドレイクの状況はますます悪化。
これを受けて、カニエが謝罪するもドレイクは徹底的に無視し、謝罪を受け入れてくれずついにカニエが逆ギレして100件以上のツイートでドレイクを罵倒。しかし翌日には、カニエがドレイクと和解したと主張した。
今年カニエが関係をこじらせた相手は、このカニエVSドレイクに関連する人物が多い。
トラヴィス・スコットは、ドレイクとコラボ曲をリリースしたためカニエの逆鱗に触れ、ニック・キャノンは、ドレイクとカニエの妻キム・カーダシアンとの恋愛関係をほのめかす発言をしてカニエから名指しで攻撃された。
故ホイットニー・ヒューストンの元夫ボビー・ブラウンについては、カニエがホイットニーの写真を問題になったプッシャ・Tのアルバムに使用したことで、ボビーを激怒させた。
そのほか、ドレイクとは関係ないところでもカニエはトラブルに。シンガーのロードが自分のステージのデザインを真似されたとして、カニエの「パクり説」を一方的に訴えた。
ドレイクVSプッシャ・T
プッシャ・Tが自身のアルバム『Daytona(デイトーナ)』に収録される「Infrared(インフラレッド)」で、ドレイクのゴーストライター疑惑をラップ。これにドレイクが応戦し、2人がディス曲をリリースし合い本格的なバトルが勃発。
これにより、ドレイクは隠し子の存在を認めざるを得ない状況に陥り、プッシャ・Tは自分の関係者の悪ノリでバトルに拍車をかけた結果、ドレイク側とみられる集団から襲撃にあった。