2022年4月 ジョニーVSアンバーの裁判開始、次々と驚きの証言が出る
4月11日 米ヴァージニア州のフェアファックス郡裁判所でジョニーがアンバーを名誉毀損で訴え、5,000万ドル(約66億万円)の損害賠償金を求めた訴訟の裁判が開始。アンバーの弁護団は、冒頭陳述でジョニーがアンバーに「性的暴行」を加えたと主張した。
対して、ジョニーの弁護団は、過去の裁判でジョニーによる性的暴行を一切主張しなかったアンバーが、今になってその事実を告発した背景にはなんらかの意図があるとして、アンバーの主張に疑問を呈した。
4月12日 ジョニーの姉クリスティ・デンブロウスキーが証人として出廷。「(母親が父親を罵倒しているのを見て)私たちは逃げたり、隠れたりしました。母は私たちに手を上げることもありました。物を投げたりもしました」と証言して、ジョニーや自分は母親ベティによるDVの被害者だったと告白。ジョニーが母親を殴り返したことはあるかという問いに対しては、「彼がそのような行為をしたことはありません」と断言して、ジョニーは暴力を振るうような人物ではないと擁護した。
また、クリスティはアンバーについて、ジョニーのことを「デブのおっさん」と呼ぶのを聞いたことがあるとも証言。ジョニーとアンバーの結婚の知らせを聞いたとき、素直に喜ぶことができず、むしろ「打ちのめされた」と語った。
4月13日 ジョニーの幼馴染であるアイザック・バルークがジョニー側の証人として出廷。アンバーの弁護士から、ジョニーがアンバーのことをCワードと言われる侮辱的な卑語で呼んでいた件について質問された際に“事実”だと証言した。また、ジョニーが送ったとされるメールに「(アンバーの)腐乱死体がホンダ シビックのトランクで腐敗することを望む」、「アイツのせいで、せっかくのいい生活が台無しだ」と書かれていたことを問われると、「はい、そう書かれていました」とも証言したが、ジョニーの暴行について知っていたかという問いには「私はそのような主張がどのようなものであれ、見たことも、聞いたこともありません。一度もです」と否定した。
4月14日 臨床心理学者で、マリッジカウンセラー(結婚カウンセラー)のローレル・アンダーソン氏が出廷して、ジョニーとアンバーの関係性について「相互虐待」の兆候があったと証言。アンダーソン氏はアンバーから“ジョニーに暴力を振るわれた“と報告を受けたことがあるとして、彼女の顔にアザがあるのも見たとも供述。その一方で、口論中に去ろうとしたジョニーを引き止めるために、アンバーのほうから喧嘩を吹っかけることもしばしばあったとした。加えて、両者の暴力行為を実際に目撃したことは一度もないとしながらも、ジョニーからアンバーに対する暴力はあったとも証言。加えて、アンバーからジョニーに対する暴力もあったと思っているとし、実際にアンバーからそれを打ち明けられたとした。
2014年からジョニーの薬物依存症の治療を行なっている、主治医のデヴィッド・キッパー医師も供述。実際にジョニーがアンバーに暴力を振るうところを見たことはないが、看護師のデブラ・ロイドからジョニーが喧嘩の末に「キッチンのホワイトボードを殴った」という報告を受けたことや、ジョニーが映画の撮影現場で監督に激昂してドアを蹴破ったことが記されたメールを受け取ったことを認めた。一方で、ジョニーからは「アルコールや薬物を摂取すると現れるモンスター」を抑えることに成功したと伝えられていたとも供述した。
4月19日 ジョニー本人が証言台に。自身にかけられたDV疑惑について「完全にショックを受けています」とした上で、「私自身は、ハードさんを殴るようなことは一切していませんし、これまでの人生で女性を殴ったこともありません」と改めてアンバーに対して暴力を振るったことを否定。一方で、幼馴染の友人アイザック・バルークに送ったメールのなかで「(アンバーの)腐乱死体がホンダ シビックのトランクで腐敗することを望む」などと記したことを認めた。
また、ジョニーはアンバーとの関係が崩壊していると悟った瞬間についても証言。ジョニーによると、アンバーには、撮影現場から自宅またはホテルに戻ってきたジョニーのブーツを脱がせて、ワインを手渡すというルーティンがあったものの、それが崩れた時に亀裂が入り始めたとした。
4月20日 ジョニーが、自身の子どもたちとアンバーの関係性について証言。自分とアンバーの結婚式に子どもであるリリー・ローズの姿がなかったことについて、「彼女とハードさんはいくつかの理由からあまり仲が良くありませんでした」と語ったほか、もう1人の子どもであるジャック・デップもアンバーとの関係は良好ではなかったと証言した。
また、ジョニーはアンバーから殴られていたと改めて証言。ケンカを終わらせるためにジョニーがその場を離れようとすると、アンバーは自殺願望と受け取れる発言をし、「あなたなしでは生きられない」と言って無理やり引きとめようとしたとして、それがトラウマになって彼女から離れることができなかったとジョニーは述べた。
4月21日 アンバーの弁護団によるジョニーへの反対尋問がスタート。ジョニーとアンバーがお互いに面と向かって言いにくいことを書いていた「交換日記」の存在が明らかに。ある日のジョニーの日記には、「君を傷つけたい一心で、こんな悪質な不実の罪を犯してしまったことを、言葉では言い表せないほど申し訳なく思ってる。(中略)今後、俺は何があっても自分がこのような恥ずべき行為に走ることを決して許さない」という、何かをしてしまったことへの深い反省と強い意志がうかがえる言葉が綴られていた。
また、ジョニーが俳優で友人のポール・ベタニーと交わしたメールも証拠として提出されることに。そこには、「アンバーを燃やそうぜ」(ジョニー)、「よく考えたけど、アンバーのことを燃やすのはやめたほうがいいと思う。彼女は愉快な仲間で、目の保養にもなるし、それになにより僕は彼女が魔女だとは思えない。ひとまず英国式の水審を行なうってのはどう?」(ポール)、「じゃあ火をつける前に溺れさせよう!死んだか確認するために彼女の焼死体とヤッてやる」(ジョニー)、「僕もまったく同じ考えだ。魔女だと断定する前に確認しよう」(ポール)などと、アンバーの死について2人がジョークを飛ばす過激な内容が記されていた。
裁判では、2016年5月に離婚した際にアンバーがジョニーに負わされたと主張した顔のアザについても改めて争点に。アンバーの弁護士であるベン・ロッテンボーン氏は、アンバーが当時アザを隠すためにコスメブランドのMilani Cosmetics(以下Milani)のコンシーラーを使っていたと主張したのだが、当該のコンシーラーが発売されたのは2017年だとMilaniが声明を発表。証言が矛盾していることが明らかになったが、アンバーの弁護団はその後、「アンバーの弁護士は彼女がどんなメイクをしていたのか例に挙げただけです」と米Peopleに説明した。
4月25日 ジョニーが証言台に立つ最終日に。この日は、2016年5月にアンバーがジョニーとの離婚と一時的な接近禁止命令を申請したあと、2人のあいだで交わされた会話の録音がジョニーの弁護士によって流された後で、ジョニーがアンバーの弁護団に応える形で「私がこれまでの人生で虐待したのは自分自身だけです」と改めて断言した。
また、接近禁止命令が出された後でアンバーと面会するタイミングがあった際に、ジョニーがナイフ持参で現れたことも明らかに。アンバーの前でナイフを取り出し、「俺を切れ。それが君のやりたいことだろう」とジョニーがアンバーに促す音声を収めた録音が法廷で流れた。
4月27日 ジョニーの元エージェントで米大手タレント・エージェンシーのクリエイティブ・アーティスト・エージェンシー(CAA)に勤めるクリスチャン・カリーノ氏がビデオで証言。虐待疑惑がジョニーのイメージに“トラウマ的なイメージ”を与え、その影響でジョニーは主演を務める映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの続編の話が立ち消えになったと証言した。
5月2日 ジョニーのボディガードを務めるトラヴィス・マクギヴァン氏がリモートで証言。マクギヴァン氏はジョニーとアンバーについて、「比較的、平和な会話」から言い争いに発展することが多かったとした上で、アンバーがジョニーに拳を振るうのを目撃したと述べた。